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2009/01/13

◆3連休明けの東京市場は、次第安の展開となり、日経平均株価は3日続落。422円89銭安の8413円91銭と昨年12月12日以来の8500円割れ水準で終った。東京市場の休場明けのこの日、米国からは株価続落の報が入っており、商品市況下落、円高ドル安進行が伝わったほか、ソニー(6758)の今2009年3月期連結営業損益がエレクトロニクス部門の苦戦を背景に1000億円規模の赤字になったもようとの報道があるなど、09年3月期決算企業の第3四半期(4−12月期)決算発表が本格化する前に、国内外企業の業績悪化を懸念した売りが幅広く広がった。

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◆TOPIX33業種別株価指数は全て下落。しかも、その下落率は大幅だった。不動産ファンド運用のクリード(8888)が9日、会社更生法の手続き開始を申請、破たんしたことを受け、不動産株は、その他金融に次ぐ値下がり2位となった。

◆日経平均は前週7日に9325円まで上昇し、二番底打ち確認となるうえで到達すべき昨年11月5日の戻り高値9521円に後200円強まで迫った。が、きょうは、8413円と大きく後退。先行きを不安視する声が大きくなってきた。日本の場合、電気機器、輸送用機器の2大輸出産業にかつての勢いがなく、業績減額修正や赤字転落発表が相次いでいることが、投資家心理を暗くしている。

◆日経平均はこの日、25日線を割り込んだが、これは、12月12日以来1カ月ぶりのこと。20日の米新大統領就任式に向けリハーサル風景が報じられているが、株式市場は次第に冷えつつある?

◆恒例の筆者09年年間注目株はセゾン情報(9640)を指名。08年はディーゼル車用尿素液や太陽電池・燃料電池向け材料を手掛ける日本化成(4007)を挙げたものの、結果は散々。本年は、旧村上ファンド系が大量保有の無借金、好財務内容の割安銘柄であるセゾン情報の大底から上昇基調への転換を期待した。昨年同様にまた恥をさらすか、逆転打となるか、長い、1年間のレースに上げ下げは当然。要は、上昇基調を刻めるか、テクニカル面で、株価の見方、捉え方を紹介しつつ見守っていくこととする。

◆この日、ブックオフ(3313)が5カ月ぶりに800円台を回復した。中古書籍の販売店を全国チェーン展開するが、9日に発表した昨年12月度の月次売上状況が堅調に推移しており、消費不振の中で勝ち組企業として見直し買いが入った。客数が5カ月連続で前年比プラスとなっており全国的に売上客数が増加しているうえ、繁忙期である1月の買い取りも好調という。株価は昨年2月に440円の上場来安値を付けた後、6月に979円も戻り高値を付けたが、これを突破することで、10月に付けた507円を二番底とする中勢上昇基調入りが鮮明化する。6月の戻り高値を突破できるかに注目したい。

◆前号で日足チャートから慎重姿勢となったコスモス薬品(3349)が続伸した。この日引け後発表の11月中間期連結業績は8日に増額修正した線で着地した。09年5月期通期連結営業利益予想は17%増の41億円を据え置かれた。2ケタ増収増益見通しで、予想1株利益は102.7円。明日以降、全般気重い展開が続く?なか、昨年2月以来の上値関門である1400円台から1510円突破がなるか、注目したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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