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2011/07/12

◆日経平均は前日比143円安の9925円と大幅続落。今月5日以来の1万円台割れ大引けとなった。11日の欧州では債務危機がイタリア、スペインに拡大するとの懸念が深刻化したことからユーロが大幅に続落した。加えて、米国での債務上限引き上げで与野党協議が難航していることからドルが下落、円は対ドルで80円台前半(17時には79円台に突入)に、対ユーロでは111円台後半に急騰(前週末終値は116円台央だった)した。欧米株式が揃って大幅続落し、アジアでも主力市場が揃って1〜2%の大幅安となったことから、銀行など金融関連株が値下がり率上位となり、輸出・景気敏感株とともに下げを先導。日経平均は前場寄り付き時点で1万円台を割り込み、9900円とび台をみた後、大引けにかけて9900円〜9940円台の狭いレンジでの底ばいで終始した。■国内では日銀総裁が金融政策決定会合後の定例記者会見で、「全原発が稼働停止なら、生産の海外シフトが加速し、日本経済の成長力が低下することに強い懸念を持っている」と語った。しかし、ダメカン首相の耳は塞がれたまま・・であろう。

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◆ただ、この日は、年初来安値更新銘柄が3銘柄にとどまったのに対し、高値更新銘柄は前日比15減少したものの29銘柄を数えた(業種別値下り率で下位組に踏みとどまったのも内需株だった)。8日連続更新したのは大阪地盤のホームセンター大手コーナン商事(7516)であり、5日連続は福井地盤ドラッグストアのゲンキー(2772)、3日連続では青森・岩手地盤食品スーパーのユニバース (3078)、内需関連ではないが当欄注目の浜松ホト(6965)があり、靴の量販店のほか衣料小売を子会社で手がけるチヨダ(8185)、イオン依存度6割強のビルメンテナンス大手イオンディラ(9787)。そして、2日連続で高値を更新したのは、カタログ通販大手のフェリシモ(3396)、ホームセンター大手のケーヨー(8168)、関西地盤の家電量販大手上新電機(8173)、家電量販大手ケーズHD(8282)、家具・インテリア販売チェーン店で輸入開発品が主力のニトリHD(9843)。ニトリは円高が追い風となり後押しをする。そして、子供写真館最大手のスタジオアリス(2305)、近畿地盤ドラッグストアのキリン堂(2660)、工場用間接資材をネット通販するモノタロウ(3064)、食品スーパー大手のライフコーポ(8194)、地デジ化による加入者増が期待されるスカパーHD(9412)、岐阜県地盤中堅スーパーのバロー(9956)などが高値を更新。小売業を中心とした既存店の月次売上が好調な消費関連銘柄が高値更新銘柄の多くを占めた。■当欄注目では、マクドナルド(2702)が4週連続で26・52週線への試みにあったが、どうやら今回は踏みとどまった?●メッセージ(2400)も26週線沿いの上昇基調にあるが、13週線が下からあおる格好となっている。25万円台の壁を突破しなお上値慕いの相場を持続するか引き続き注目したい。●また、昨年前半にひんぱんに紹介した日本調剤(3341)は12日に上期経常利益の大幅増額修正を発表し、通期経常利益もそれに合わせて増額した。本格相場はともかく、3000円台前半への反発があっても不思議ない。ただ、長期相場を語るには調整期間がやや短すぎるきらいがある。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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