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2007/03/28

◆日経平均は後場寄り付きから下げに転じ、続落した。27日の米国株下落、NY原油先物が時間外で一時バレル68ドル台まで高騰する場面もあった<「イランが米海軍を攻撃した」との噂を背景に>ことから、「世界同時株安」余震に見舞われた。この日、アジア17市場中、上げたのは上海総合指数とバングラデシュの2国指数のみ。アジア星取表は2勝15敗!で終った。続く、欧州主要市場も相次ぎ午後に下げに転じている。東京1部市場では、TOPIX33業種別株価指数中で上げたのは、NY原油高を受けた「鉱業」、「石油」、債務超過解消へ大手銀行などに増資引き受けを求めるオリコ(8585)や貸し出し金利引き下げが命取りになりかねずビジネスモデルの転換や再編の動きが強まる消費者金融をはじめとした「その他金融」、ディフェンシブストックの「医薬品」、引き続き90年8月以来17年ぶり高値圏で強張る日水(1332)が属す「水産・農林」の5業種のみ。残る28業種は下げた。1部市場で様子見気分が強まったことから、一部資金が向かったマザーズ、ヘラクレスの2市場が反発した。

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◆1部市場で目立ったのは、本欄中期強気セクター・銀行株の軟調ぶりと連日で高値を更新している三菱重(7011)と日立(6501)。一方、高値圏で頑強ながら上値が重くなっている新日鉄(5401)。ともに、過大評価は避けたいが、三菱重は「大三菱」を買うという意味合いがある。原子力関連株人気に甘えられるほど三菱重のファンダメンタルズは強くない。が、「動きの良い主力大型株に投資資金が集中する」という、先の新日鉄のような圧倒的な動きが、原発関連株物色人気に乗った三菱重、日立に起こっている。一方、東芝(6502)の不人気ぶりはどうかと思うが、「株は人気」との見方もある。事業の選択と集中が進み、今期増配した東芝株よりも、今期経常減益で5円減配した日立が人気を得ているのは、これまで何も手を付けてこなかった日立は事業再編人気に乗りやすいということだ。■ちなみに、値上がり率6位の木村化(6378)、8位の宇徳運輸(9358)が原発関連人気に乗ったもの。宇徳運輸は商船三井系で、核燃料の輸送や格納容器据え付けを行っていることが短期資金の買いを誘っているもの。

◆本欄は引き続き三菱系商社株を強気している。●重工の機器を国内東西に分けて販売しており、個人投資家に人気の西華産(8061)、不人気な東京産業(8070)の2社はチャート妙味がある。●べトナムに長期にわたってかかわりがあった明和産(8103)も動意中だ。●また、グループ挙げての再生支援で復活中の兼松(8020)は2月高値をトップとし、25日線が下支えした三角保ち合いを形成中だ。引き続き突っ込みは買いとする。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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