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2008/10/03

◆内外とも厳しい展開が続く。2日の米国株は、景気後退を示す指標の発表が相次いだことを受け大幅続落した。これを受け、日経平均株価は2005年5月以来、3年5カ月ぶりに1万1000円を割り込み1週間を終えた。一方、TOPIXは当欄が始まる1カ月ちょっと前の04年2月25日以来4年7カ月ぶりの安値水準となった。<たとえ、米下院で「米金融安定化法案」が予定通り3日に可決されても、世界景気の不透明感は強まる>との見方が広がったことや3日に発表の(9月の)米雇用統計が、厳しい数字になるとの見方が広がり、一段と見きり売りが膨らんだ。■アジア・太平洋株式市場の星取表は台湾がプラスに転じたのみ。1勝10敗4休だった。既に、欧州では年内の金融緩和方向にありユーロが下落している。また、米国も次のFOMC(公開市場委員会)後の利下げせざるを得なくなっている。それでも、既に傾いてしまった景気が上向くにはパワーと政策が必要だ。

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◆直近では、原油、非鉄貴金属、穀物など国際商品相場の下げが急となっており、<投資ファンドが解約に応じるため手持ち株式・商品売却に追い込まれる>動きがあらゆる分野で広がっており、各種"相場"の下げが加速しているという。TOPIX業種別指数で値下がり上位はファンドの売りがいわれ13%も下げたオリックス(8591)や消費者金融株、リース株などが属すその他金融がトップ。同様に海外からの売りが言われる任天堂(7974・大)を先頭としたその他製品業、NY原油続落を嫌気した国際帝石HD(1605)をはじめとした資源株は市況安を背景に売りが先行、新日鉄(5401)など主力大型株は外国人持ち株比率の高いこともあって売り優勢の展開となっている。

◆もっとも、住友鉱(5713)など6〜8連敗銘柄が増えていることは、場味のちょっとした好転を引き金に、売り方の買い戻しが一気に膨らみ、短期急反騰する可能性もあるということ。ここからは売りにくいが、さて・・どうか。

◆一方、値上がりしたのはわずか33業種中の3。うち、小売業は、●9月既存店売上高が引き続き好調だったファーストリ(9983)が13%超上げ小売株全体を引っ張った。●医薬品業では、22日に2470円まで叩かれた当欄注目のツムラ(4540)が一時3040円まで反騰、復活した!9月8日につけた06年7月以来の高値3140円は目前だ。●一時1カ月ぶりに192円まで買われたマルハニチHD(1334)に期待がかかる水産業が3業種目だ。<これまで、小売や外食産業は、消費不振、原燃料・コスト高を背景に業績減額懸念があった。しかし、ここ国際商品市況が軟調展開となっており、先行き食材調達コストに下げ圧力が高まる>との見方が広がり始めたことから、ディフェンシブストックのイメージと重なり人気付いていると見るべきであろう。●月次が好調で長期三角保ち合い上放れが期待されるのは靴の卸・小売店を展開するABCマート(2670)。昨年8月高値に10円となる2149円まで買われた。反動安となっても、上昇基調に復帰が可能な好チャートとなってきた!押し目は拾いたい。●きのこのホクト(1379)が「9月に安値圏で下ヒゲの長い小幅陰線足をひいた」。底入れを示唆する型である。ここからの突っ込み場面はぜひ拾いたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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