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2009/12/30

◆2009年大納会の日経平均は前日比91円安の1万546円と3日ぶりに反落した。今年より、大納会の取引時間は通常時と同じ前後場フルタイムとなったが、14時半過ぎから下げが急となり、結局、安値引けとなった。前場寄り付きが高値、大引が安値の日足陰線で09年相場は終った。29日の米国市場で、1ドル=92円台にドル高円安が進行、NY原油先物は小じっかり、NYダウは7日ぶりに小反落した。■東京外為市場で1ドル=92円台に円安が進行したこともあり、輸出関連株の下げは比較小幅にとどまったが、日本航空(JAL)(9205)の再建について、企業再生支援機構が法的整理を活用した支援策を検討しているとの報道を受け、先行き不透明感が高まったJALが大商いを伴い暴落したことや、直近の相場が急ピッチで上昇してきたこともあり、売買が手控えられるなか、朝方から内需関連株が下げ、最後は、短期資金の売りも出て下げ幅を拡大していった。

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◆昨年12月30日大納会8859円比では1687円、19.0%高。07年大納会から08年大納会にかけての42.1%、6448円下げに対し、戻り率は26.2%にとどまった。それでも、日経平均はこの日、25日移動平均線が75日線を上抜くミニ・ゴールデンクロスが示現。週足は、5週連続で26週線を上抜いて終了。上ヒゲは引いたものの、週足陽線となった。また、より長期相場を見る月足ベースでは、3年ぶりに6カ月線、12カ月線を上抜いての年替わりとなった。残る24カ月線には200円だが及ばなかったが・・。

◆ただ、海外市場の動向と「加工貿易立国」と我々世代が中・高校生時代に習ったように、きょうの輸出株が全般急落のなか、下げ渋ったのは、為替の円安がサポートしたもの。新年にかけて、「円高に反転」となれば、東京市場は暗転しよう。12月相場の出発点となったのは、11月27日、1ドル=84円台に円高が進んだ日だ。ただ、「老いた大国」となるのは早すぎる。■海外景気の回復が後押しし、企業業績は徐々に回復傾向にある。この日は、当欄期待の小型内需株は急反落したが、新興市場の時価総額上位にある楽天(4755)は7万円台で終了し、ほぼ年初来高値圏の大納会となった。既に、6万円台後半にあった頑強だった上値関門は突破済みであり、新年相場に期待したい。同社はネット通販サイト首位。3月13日の年初来安値4万2550円から12月1日の7万1500円の年初来高値まで上昇し、高値圏で新年相場を迎えることになる。同社株価は、06年夏以来6万円台後半が上値関門となってきた。しかし、今09年12月期連結営業利益が楽天市場などEC事業の堅調とコスト削減効果から連続最高更新が見込まれるとあって、11月に待望の上値関門突破した。その後も、年末にかけ好展開が続いたことから、新年相場では例え、利益確定売りなどに反落場面があったとしても、上昇基調に復帰することはそれほど難しくないと見る。そして、同社経営がよほど厳しい状況に見舞われ、市場全般が暴落相場とならない限り、中期的な調整はあっても、07年7月の上場来安値3万3300円を大底とした中・長期上昇基調は継続するとみている。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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