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2008/01/22

◆セイリングクライマックス!?21日の米国株は祝日休場だったが、ブラジルが6%超の大幅反落するなど米州相場が大幅下落。アジア・太平洋15市場は全市場急落。インドでは寄り付き直後に10%以上の大幅下げがありサーキット・ブレーカーが発動(売買停止)され、結局5%弱の下げで終った。中国銀行が「米サブプライム問題に絡み引当金を追加計上する」との香港紙報道で終日売買停止となり、狼狽売りが広がった香港ではハンセン指数が8%超の暴落、中国上海総合指数は7%超の大幅続落となった。中東産油国株式市場もまたサウジ、UAEなど6〜8%の大幅続落となっている・・。この日の世界同時株安は、欧州市場に移り下げ幅を縮小する展開となっている。この動きを受け、米国株がプラスに転じれば、22日が各国市場ともセイリングクライマックスとなり、目先的にはリバウンド場面が期待できそうだが、どうか。

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◆東京市場では、1ドル105円台を海外市場で見た円高も嫌気され、TOPIX業種別株価指数33はすべて下落。日経平均株価は5.6%、752円の大幅続落で、終値は05年9月以来2年4カ月ぶり安値となる1万2573円に。昨年大納会終値からは17.9%の下落だ。東証1部市場の時価総額(東証ベース)は400兆円を割り込む。日経平均指数採用銘柄225の星取表は、0勝224敗1分け!前日比変わらずは先行して暴落したIHI(7013)のみ。そして、25日騰落レシオは52%台に下落した。これは93年以来の低水準だという。PERやPBR(純資産倍率)、配当利回りは、来09年3月期の日本のGDP水準や企業業績がいくらに減じるとみての売り叩きなのか?どんなに悪くなることを予想した下げなのか?

◆米国政府は、サブプライム問題から発生した景気悪化回避へ、日本が90年代の投入したように「公的資金」を投入するか?そうでなければ、先にブッシュ大統領が発表した緊急対策以上の実効性ある景気対策を発動し、実行できるか?しかも、すばやく実施できるのかもまた問われる。

◆前号紹介の新日鉄(5401)は600円ちょうどまでの大幅下げでようやくとまった。ここで600円前後の水準を下値サポートラインとすることができるかに引き続き注目したい。この世界同時株安は「世界不況の入り口」に立っていることを教えているのか、それとも「景気後退」レベルで止まることを示唆しているのかが大問題だ。が、異常値が相次いだここで、弱気になるよりも、もし、目先急反騰場面があれば、大きく下げたいわゆる「01」(ゼロワン銘柄)、つまり、日本を代表する銘柄あるいは業種トップ銘柄を買うためにウォッチングしたい。新日鉄はこの日引け後に発表された前週末の信用取組で、売り残株数は83万株増の1973万株、一方、買い残は1077万株減の9260万株となり、信用倍率は5.47倍から4.69倍にさらに改善した。また、住金(5405)は、売り残が110万株増の1431万株、買いは730万株減の6328万株となり信用倍率は5.34倍から4.42倍とさらに良化した。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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