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2006/11/20

◆時間軸から注目してきた「11月下旬の相場に」はいってきた。結果、日経平均は365円安し注目ラインである52週線を割り込んだ。値上がり銘柄数はわずか68(値下がりは1614)にとどまり、全体の95%弱が値下がりした。●三洋電機(6764)が26円安の179円と安値引けし、1978年3月以来28年8カ月ぶりに200円台を割り込んだ。きっかけは、18日付の日本経済新聞朝刊が、「2007年3月期の連結最終損益は3期連続の赤字になる見通し。期初計画では200億円の黒字を見込んでいた」と報じたこと。実質解体してしまった「ダイエーの二の舞」化を嫌気した売りが出ている。東証第2部指数は4カ月ぶりに年初来安値をつけ、マザーズ指数など新興3市場そろって年初来安値を更新した。■銀行株もまた大幅下落した。みずほFG(8411)は81万6000円まで下落、1月18日の年初来安値81万2000円に急接近した。●三菱UFJFG(8306)も4万円安し138万円引け。年初来安値137万円にあと1万円に迫った。●日経平均とチャートが似ている三井住友フィナンシャルグループ(8316)もまた3万円安の117万円で終り、6月14日の年初来安値106円に接近してきた。海外勢の売り越しなど需給が悪化しているうえ、デフレ脱却が遅れることで金利上昇が遅れ、利ザヤ改善が期待しにくくなっていることなどを背景にチャートも悪化し、見切り売りなど優勢となった。ただ、メガバンクは公的資金を完済済みで、以前よりは自由度が増している。年初来安値を割り込むことでテクニカルな投げが出てきた。「セイリングクライマックス=買い場」は11月下旬に通り過ぎそうだ。

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◆消費関連株も厳しい展開だが、成熟産業である食品株はTOB(株式公開買い付け)が相次ぎ、M&A(企業の合併と買収)、再編劇の主戦場となるか注目されてきたのだ。ここで注目したいのは消費関連トップ級の実力もつしまむら(8227)。冬のボーナスが過去最高となることを背景に、軟調展開が続いた06年相場を幕引き、新年反騰相場に期待したい。9月に二番底をうち、7月の年初来安値を基点に下値切り上げが続いている。●きょう逆行高したのは、本欄関連では、同業3社とは違い通期業績予想を減額しなかった日水(1332)、安寄り後切り返した三菱鉛筆(7976)などだが、どちらも企業体とした動きが急となっていることに特徴が見受けられ、結果として業績に反映しているもの。今はあわてる必要がない、着実に攻めていきたい。●以前注目株とした東芝プラ(1983)が7円高の661円と値動きの良さに改めて中期注目株としたい。200日移動平均線攻防戦が続いているが、突破し上方カイ離が続くようならば先高感は一段と高まる。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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