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2009/11/17

◆日経平均は前日比61円安の9729円と反落、TOPIXは5日続落した。TOPIXの5日続落は7月以来4カ月ぶりとなる。米国株は16日も続伸した。NYダウは136ドル高の1万406ドルと急騰。ドル安、10月小売売上高回復、APECでの景気刺激策継続宣言を受け、原油先物の大幅反発、金先物の上場来高値更新などが株高をアシストした。しかし、東京市場では、1ドル=88円台への円高が嫌気され、朝方に買いが一巡した後は、アジア株安もあって、引けにかけ下げ幅を拡大する無気力相場で終始した。この日の主力アジア・太平洋株式市場で上げたのは小幅高した中国・上海総合指数とインド株だけ・・。

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◆「買いは遅く、売りは早く、どちらもロスカット価格を決めて、短期決戦でね!」的相場が続く。鳩山政権の政策リスクの高まり、相次ぐ大型増資に伴う需給悪化懸念、円高進展による企業の業績・競争力劣化懸念・・が株価を縛る。16日現在の日経225銘柄の予想株価収益率(PER)は33.23倍まで下げてきた。もちろん、株価下落による部分が大きいが・・。3月期決算企業の上期決算発表は峠を越えた。ここからPERが30倍台割れするのは、株価下落要因が大きくなる?

◆精密モーター大手の日電産(6594)が9日に7840円の戻り高値を付けた後、急失速。きょうは7140円まで下げた。7215円にある13週移動平均線を割り込み、6759円にある26週線さえ意識せざるを得ない株価水準である。全般無気力相場が続くようでは、マジノ線を突破される恐れがある。同社は、収益性の抜本的な改革を図る「WPR(ダブル・プロフィット・レシオ=利益率倍増)プロジェクト」を展開中。10月には、今10年3月期連結営業利益予想を期初計画の減益から一転、7%減収予想ながら2ケタ増益見通しに修正した。これが、買いを誘った。また、電気自動車向けなど車載用モーターの強化も先行き業績寄与が期待される。■昨年12月安値3130円をボトムとした週足チャートは実にみごとな上昇基調を描いている。日経平均がさらに軟調展開となれば、いったん、乱調場面があっても不思議はない。ここから、どのような絵を描いていくか、引き続き注目してほしい。ちなみに、52週線はきょう現在5563円にあり、1週間で50円前後上昇している。

◆地味系だが加工食品卸の大手である加藤産業(9869)のウォッチングを開始。前週発表した前09年9月期連結決算は売上高から純利益までそろって従来予想を超過達成し、大幅増益となった。続く、今期予想は前期比1%増収、6%営業増益見通しと控えめ。予想1株利益120円に対し予想PERは13倍台と不人気振りが見てとれる。ただ、テクニカル面は、昨年10月安値969円を基点とした中勢上昇第2波の途上にあり、年初から26週線、52週線に下支えされた下値切り上げ型チャートを描いている。1500円台前半にある26週線割れ場面を待って拾おう。あるいは、8月に付けた年初来高値1630円を突破した後の上昇相場についていこう。いずれにしても、ウォッチングを開始!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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