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2006/03/15

◆東京の桜開花予定日が早まり1週間後の3月22日(水)になったという。筆者は高校卒業まで四国の山村に住んでいた。舗装される以前の国道11号線を登校時はブレーキだけをかけつつ下り、帰りは灯りのない真っ暗な田舎道をサドルに腰を落ち着ける暇もなく立ったままべダルを踏み続け戻る毎日だった。今でも「桜三里」(桜並木が12キロ続く)という名称が地図に残る山村で、春は満開の桜なかを、そして桜吹雪となって舞い散る中を行き来したものだ。今、記憶のなかから鮮明に浮かびあがってくるのは、東京に来てからのことではなく、置いてきた故郷の山村風景である。東京では、近所の等々力渓谷や多摩川土手の桜に見ほれ通勤のための最寄り駅まで何百本と続く桜並木を愛でながら春の景色を楽しんでいる。が、中高生の頃の感激には及ばない。それでも、今年もまた隣家の桜の蕾が膨らんだ・・。

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◆14日、米国株はS&P500種などが2001年以来の高値となった。きのう本欄で指摘したのとは逆に、「利上げはあと1〜2回」といい、長期金利が急低下したことが背景。これを受け東京では半導体関連株やハイテク株が堅調となり、増配発表あるいは増配期待銘柄への買いが進んだ。ただ、上値には戻り待ちの売りが多く、手掛かり難から模様眺め気分の強い展開が続き、出来高は15億株台にとどまった。米国株は、その時その場の好材料悪材料を織り込みつつ、長期的にはNYダウ工業30種は5カ月連続月足陽線を描きITバブルの真っ最中の高値1万1722ドル(14日は1万1151ドル)を、S&P500種は同様に12カ月移動平均線に下支えされ5カ月連続の月足陽線で2000年3月の1552ポイント(同1297ポイント)に挑戦する格好となっている。一方、東京市場では、平均株価が年初来の調整局面にあり、TOPIXも1720〜1750ポイントの上値関門突破を夢みつつじわり上値を試す展開が続いている、

◆あす16日は「会社四季報」が発売される。早速、前号と比較し上方修正されている銘柄に飛びつく姿があちこちでみられそうだ。本欄では、23日前後に発表の「公示地価」にこだわっている。高値を追う構えの三井不(8801)と出遅れ感が残る三菱地所(8802)に、先に紹介した住友不(8830)やマンションの藤和不(8834)を引き続き注目している。■さて、報道によれば、鳥インフルエンザによる死者が100人を越えたという。これを受け活況裏にストップ高したのはダイワボウ(3107)。「鳥インフルエンザウィルスを短時間で大幅に縮小させる効果のある不織布を開発している」ことを改めて注目した買いが広がった。全般模様眺め気分が続くようだと人気が加速することになりそうだ。ただ、本格的な鳥インフルエンザ治療薬が登場した時には出番はなくなるが、その実現は当分見えない?■半導体関連商社のイノテック(9880・ジャス)は75日線に下支えされ、下げ止まったあと上値を負う構えに入ってきた。2月に悪名高い修正条項付転換社債発行で売られたが、同じ2月に新中期計画を発表。09年3月期連結経常利益36〜40億円(今期予想は18億円)を目指すとしたことから、底割れ水準から上昇基調に復帰したようだ。中長期「強気の買い」とする。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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