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2012/09/20

◆日経平均株価は145円安の9086円と大幅反落した。前日とは逆に、後場一段安の展開となった。(1)海外市場で、前日発表の日銀追加金融緩和政策では効果が疑問との見方がひろがり円買いドル売りが進んだ。(2)この日昼前に英系金融大手HSBCが発表した9月中国製造業PMIで中国経済の減速が長期化するとの懸念が示されたことから上海総合指数が大幅反落し2週間ぶりに年初来安値を更新。アジアの主要株価指数がそろって急落した。(3)加えて、前日に日経平均が5月2日以来4カ月半ぶり高値を付けたことで利益確定売りが出やすくなっていた・・ことから、商品市況関連、金融関連、電気機器、機械、自動車など輸出関連・・と幅広く、かつ大幅に下げ、内需関連も小幅ながら反落した。■NY原油先物(10月限)は14日に一時1バレル=100ドル台に乗せたが、19日には原油在庫が市場予想を大幅に上回って増加したといい91ドル台に下落した。また、東京外為市場で円は対ドルで3日ぶり急反発し、対ユーロで10日ぶりに大幅反発した・・。日経平均チャートについては、前日の記事を参照して欲しい。

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◆当欄主戦の日マクドナルド(2702)は6月8日に戻り高値を付けた後、ジリジリ上値が切り下がる流れが止まない。52週線も若干割り込んできた。4月高値2313円は05年6月以来のほぼ7年ぶり高値だったが、リーマン・ショック時の08年10月安値1231円から1000円強の上昇であり、04〜05年頃の上値を意識したところでストップしたもの。セブン&アイ(3382)はこれまで記してきたように、創業家事業のスーパー中心からセブンイレブン中心に戦略展開し始めた。では、マックは?国内では外食産業界で売上高営業利益率9%台はトップクラスだ。が、世界のマック売上高上位10カ国の中では最下位という。賃料が高いことが主因であり、これは自社物件化を進めることで徐々にクリアしていく方向にある。また、店舗数は現在、約3300店だが、前11月期から不採算店舗からの撤退、年商2億円規模店のドライブスルー店舗出店など大型店舗化を図っている。同時に、自社店舗化を進めるという。現在、既存店売上高の伸びが鈍いことが株価の重しとなっている。が、7月にはカフェ店第1号が原宿表参道店で開業した。また、月次既存店売上高マイナスの主因である、5月スタートの「バリューキャンペーン」では、客単価の下落が先行した格好だが、増加している客数が先行きの業容拡大要因となっていくと同社はみている。株価は2100円台割れなど52週線とのマイナスかい離が拡大するなどチャートが変容し始めた時はいったん「売却、撤退」と決め、ウォッチングを続けよう。

◆消費戦線厳しく外食不振が続くなかで、好調継続は焼肉店。食べ放題式焼肉店「キング」を展開する物語コーポ(3097)は8月度既存店売上高が19.3%増であり、他の業態を合わせた全社既存店売上高も11.1%増と2ケタ伸張だ。株価は昨年東日本大震災時の安値900円を大底とし、26週線沿いの上昇基調にあり、下値には52週線が控ええている。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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