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2010/01/22

◆1月第3週末、日経平均は前日比277円安の1万590円と大幅反落し、8週間ぶりに前の週末比でマイナスに転じた。21日の欧米市場では、オバマ米大統領が金融危機再現防止に向け、金融機関の規模とリスクテークの制限など規制強化を提案したことからNYダウが210ドル以上の大幅安となり、NY原油・金先物など商品相場も急落した。加えて、東京外為市場では1ドル=89円台まで円高ドル安が進行するなど円高が進んだことから、輸出関連株、素材・資源株などの下げが急となり、TOPIX業種別で33業種中31業種が下がるほぼ全面安商状となった、

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◆前日に未定としていた今2010年3月期連結業績予想を発表した信越化(4063)は300円以上、6%の大幅安で1部市場値下がり率4位となった。悪材料出尽くしとはならず、全般相場に引きずられた?それとも全般相場大幅安を誘導した?もっとも、前日も記したように、日経平均は11月27日安値を基点に、調整を入れることなく上値を追い、15日には一時1万1000円に肉薄する場面もあった。ただ、その分、1万1000円台を駆け上がっていった後には大きな危うさが予想された。ここで、調整を入れるのは当然であろう。■昨年相場で世界相場の流れに遅れを取った日本株だが、12月相場から新春相場にかけては、海外勢の出遅れ買いに後押しされ、米中経済指標の好転を背景とした世界同時株高の恩恵を享受した。ここからは、米国での金融機関への規制強化問題と海外市場動向に加え、株価上昇分を補うに足りる09年10−12月期企業業績の回復発表があるかどうかがポイントとなりそうだ。

◆小型株で注目してきたメッセージ(2400)は逆行高し4800円高の19万9700円高値引け。変わらずを挟み7日続伸で08年2月以来ほぼ2年ぶり高値に戻してきた。次は、07年2月に付けた株式分割落ち後高値24万8000円が目標株価となるが、週明けもゆっくり発進できるならば、PER割安感もあり、20万円台央の分割落ち後高値圏までは挑戦できると見ている。

◆また、病院給食大手の日清医療食品(4315)も小幅高ではあるが4日続伸し、昨年9月高値1307円を更新した。01年に株式を新規上場した後、長期下落基調が続いてきた。テクニカル面の好転が続き、今3月期業績は回復し、予想PERは14倍台にとどまる。病院給食では、食中毒などの保証問題から中小の参入が難しく、長い実績のある同社のシェアはゆるぎないとの見方があるが、まずは、テクニカル面の好転と割安感から引き続き注目していきたい。

◆新たに注目したい小型株は、きょうも堅調だった調剤薬局大手の日本調剤(3341)。今年は創業30年の節目の年、10年度からつくばでジェネリック(後発医薬品)の製造がスタートする。製造と販売を手掛ける「ジェネリック医薬品のリーダー的存在」として業容拡大が期待できよう。株価は08年10月の上場来安値970円を基点に下値切り上げチャートを描いている。今週は26週線を上回って終った。業績はV字型回復予想で予想PERは12倍台と人気の無さが見てとれる。が、メッセージだって、不人気と見られるなか、着実に下値を切り上げ、上値を追ってきたのだ。ウォッチングを開始。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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