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2008/06/16

◆前週14日(土)朝、テレビが「緊急地震速報」を報じた。東京・世田谷の筆者宅では、それから、2分くらい?たって地震の揺れを感じた。マグニチュード7.2と発表された「岩手・宮城内陸地震」は、パンフレットなどで見聞きしていた栗駒山の温泉旅館を土石流が押し流すなど厳しい自然災害の力を見せ付けた。2000年以降には2度の新潟県、石川県そして、今回の地震・・と北陸・東北に集中しているのは気がかりだ。ちなみに、この日の東証1部値上がり率ランキング1〜3位にはコンクリート橋梁トップ、新潟県地盤の中堅建設、プレハブメーカーが並んだ。2位の植木組(1867)はこの日発売された会社四季報・夏号には、「震災復旧関連株の工事受注一巡。新規受注は反落」と記されており復旧工事期待の買いを誘ったという、いやな話だが・・。

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◆週明けの東京市場は、急反発した。「強いドル」に向けた米国政府首脳などの口先介入を受け、1ドル=108円央まで円安が進行、輸出株に買いが向かった。トヨタ自(7203)など多くが今期業績予想の為替前提を100円としており、利益上ぶれを期待した買いが流入した。ただ、出来高は19億株割れとなり、売買代金は2.1兆円と低水準というのは気にいらない。また、前週末の米国株の強さは額面通りには受け入れにくいが・・。

◆そして、「弱気市場入り」と判断してきた当欄予想を裏切り、日経平均株価は3日ぶりに25日線を回復してきた。ただ、新興市場は東証1部の活況相場がかえって人気離散を生んでいるが、<2006年1月の天井から2年前後下げ続けた後、なべ底を形成し始めた銘柄が増えてきた>ことは注目されてよい。●その典型として、「ディーゼルエンジン部品のひとつターボ部品製造」事業が伸びるニチダイ(6467・ジャス)に注目しよう。今期営業益は横ばい予想だが、予想1株益は61.9円であり、PERは7倍台にすぎない!株価の天井は06年1月の1600円。そして、今年1月安値355円でようやく底入れ、4月18日に378円の二番底を入れ、6月は400円台後半でモミあっているが、先週12日に25日移動平均線が75日線を上抜く短・中期線のゴールデンクロスを示現。週足では今月第1週に26週線を「打診買い」を示唆している。ちなみに、昨年9月にH2Aロケット13号機で打ち上げた月探査衛星「かぐや」で同社の技術が発揮された。「ステンレス金網を重ね接合する積層焼結技術で強みをもっており、13号機の一段、二段目ロケットの燃焼系部品として採用された」のだ!●前号紹介の荏原ユージ(4975)はV字型経常益回復で、16日に一気に年初来高値を更新。それでも、依然PER割安感は強く、上値を狙える。●電子、電機、機械を取り扱う専門商社のサンワテクノ(8137)も700円を挟んだ小動きのここから拾っていくべきであろう。チャートも好転中だ。新四季報では、「有機EL、太陽電池向けの引き合い活発。リチウム電池向けなど新規市場に照準を合わせている」としている。今期1株利益109円に対しPER6倍台はいかにも割安感が強い。●セブン銀(8410・ジャス)は15日朝のNHK番組「経済羅針盤」で安斉社長が登場。「窓口なし、通帳なし、貸し出しなし」のATM専門銀行であり、ATMの設置が年毎に拡大中で手数料を稼ぎ出している。投資魅力たっぷり。見直し余地大いにあり。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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