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2008/10/09

◆相場は、「これから投資を始めるなら、まず、打診買いをせよ」の株価水準には下げてきたようだ。ただ、来週には米企業の決算発表が本格化する。来月には米大統領選挙が実施される、米市場も不透明感が晴れない可能性もある。また、円高が続くようでは、日本株を買いきれなくなる。やはり、「中長期の買いは、大底確認、さらに二番底確認後に出るべし」であろう。そして、「上昇基調入り確認まで時を待て、相場の方向が鮮明化した後、ゆっくりかつ本格的に買いをはじめよ」となる。

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◆9日の東京市場は、きのうまでの流れとは違った。物色対象が逆転したのだ。この動きが明日も来週も続くかは分からない、が、「思惑買い」が好きな投資家がこの日ようやく市場に姿をあらわしたような値動きとなった。1部市場の値上がり率ランキング上位に、PS三菱(1871)、ジョイント(8874)、エンシュウ(6218)、ミサワホーム(1722)、化工機(6331)・・など400円以下の低位株が反発し並んだのだ。また、前日まで悪役となっていた任天堂(7974・大)は3万5000円のストップ高となり、後、ストップ高カイ気配で終った。一方、先週まで堅調組に属していたディフェンシブストックや内需株は軟調に推移した。当欄推奨の塩野義(4507)など薬品株が大幅続落となり、ファーストリテイ(9983)が相場を牽引してきた小売株も急続落。当欄中長期推奨株である「非銀行的銀行」のセブン銀(8410・ジャス)は、前週30万円台乗せしたことで達成感から利益確定売りが先行し、27万円台へと調整してきた。「満つれば欠ける、欠ければ満つる」の相場の世界だが、中長期投資銘柄を中心に推奨する当欄ではあるが、思うようにいかないのはやはり悔しく腹立たしいものだ。

◆10日にG7が開催される。8日には、各国が協調利下げを実施、米国では財務長官がついに「公的資金の金融機関への注入」を示唆した、・・が、8日も米国株は下げた。8日にはシカゴオプション取引所で、投資家の不安心理を映すというVIX(不安)指数が57.53ポイントとかつてない高さになったという。1 か月前は22.64だったが、恐怖心は一段と高まった結果だという。どうやら、政府、連銀などがいろいろ手立てを尽くすが、株価が一向に上向いてこないことから、投資家の恐怖心が大きく膨らんだようだ。「悪材料出尽くし」といい買いが先行するのか、一段と売り込まれるのか注目したい。

◆日経平均株価は440円高を見た後、先物主導で下げに転じたが、TOPIXは小幅ながらプラスを守った。6日ぶりの反落だ。多くの銘柄が年初来安値を更新した後、買い戻しなどが優勢となった。また、東証マザース指数は、9月22日の457ポイント直近高値水準から、前日に270ポイントと統計開始以来の安値まで下げ、もうすぐマイナス域に突入するのではないかとみていたが、この日は9月19日以来13日ぶりに上げに転じた。■任天堂は今月に入り、連日で年初来安値を更新しており「その他製品業」の下げを背負ってきた。前日8日には年初来安値3万0700円をつけたばかりだ。6月26日に6万3900円まで買われ、1月4日の大発会高値にあと600円と迫った後、長期下落となった、リバウンド狙いの買いが今しばらく続くか?

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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