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2009/08/10

◆日経平均は前週末比112円高の1万524円と3日続伸。前週末7日発表の7月米雇用統計で雇用の減少ペースが鈍化、失業率が9.4%となり前月比0.1%ポイント下げに転じ、米株が急伸し。そして、この日の東京外為市場市場で1ドル=97円台後半まで円安に振れる場面があったこと、6月の機械受注で、船舶・電力を除く民間需要が前月比で4カ月ぶりに増加したことも後押しし、自動車関連株、機械株、電機機器株など主力輸出セクター株を買う動きにつながり、市場を牽引した。■8日発表の米雇用統計は、非農業雇用者数は6月の44.3万人減から24.7万人に縮小し、市場予想以上に改善した。失業率が低下したのは、2008年4月以降で初めてのこと。オバマ米大統領は雇用統計発表後に最悪期は過ぎた可能性がある、と述べた。そして、アナリストからはリセッションは7月に終ったなどとの強気の見方が広がった。

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◆環境対応車で先行するトヨタ(7203)、ホンダ(7267)がそろって連日で年初来高値を更新し、日産自(7201)も急反発した。米国景気の底入れ、金融安定化期待への高まりが株価を押し上げた。とはいえ、東京市場の相場の主役は海外投資家。朝方の注文状況も米国株高を背景に買い越しに日が多い。しかし、東証1部市場の出来高、売買代金は低水準。いったん、逆向きに流れた場合は、つるべ落としの下げの悪夢も頭をよぎる。

◆トピー工(7231)が16円高の238円高値引けで4日に付けた年初来高値を更新した。当欄7月23日号紹介銘柄で同日号を参照していただきたい。前週6日に発表した09年4ー6月期は連結営業損益が17億9000万円の赤字(前年同期は16億5600万円の黒字)と大幅減収赤字決算。通期予想は従来予想の3割超減収、営業利益は91%減の6億円見通しを据え置いた。が、きょうの切り返しである。今年2月24日につけた数十年ぶり安値126円を大底に、6週移動平均線沿いの上昇基調を強めている。7月31日現在の貸借倍率は0.95倍と売り長、で、低位株。個人投資家を中心とした目先資金の思惑買いが中心であり、割り切た投資が必要だ。が、少しずつ下値を切り上げる美しいチャートが続いている間はそれほどリスクが高くないと読める。昨秋、リーマンショック時のガラ直前の株価水準300円前後を当面のターゲットとしたい。

◆電機機器では、引き続き、日電産(6594)。昨年12月にかけ、海外投資家に売り叩かれて付けた3130円は1995年9月以来13年ぶり安値。先に4−9月期(1Q)決算を発表。中期注目株は不変。1Qの営業利益率は大きく改善。厳しい状況が続くなかで、従来のピーク14.5%を上回る14.7%を記録。前期後半始動の利益率倍増プロジェクト「WPR」効果が発現しつつあるといえそうだ。景況感回復となれば、海外投資家の上値買い戻しが期待される?

◆介護関連株も好展開。星取表は8勝1敗。ケア21(2373)は3日連続で年初来高値更新、06年7月以来の10万円台を回復。極端な薄商いは嫌だがセントケア(2374)、ケアサービス(2425)も年初来高値を更新。主戦のニチイ学館(9792)は4ケタ固めが1カ月を越え、25日線が下から突つきはじめた。メッセージ(2400)は前週末25日線割れもきょう急反発。株価的にはもっとも期待の銘柄、強気を継続する。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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