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2005/12/06

◆久々に下げらしい下げとなった。が、市場では、急ピッチの上げに対する警戒感は強く、「下げてくれてよかった」という思いのほうが強かった。下げ誘ったのは、前日、NY原油先物が一時1バレル=60ドル台に乗せたことと、利上げ懸念で米国株が下げたこと。アナリストの投資判断や目標株価の引き上げに対してもきのうまでのようには「買い」に対し反応しなかった。もっとも、「1兆円企業入りし業界トップとして業界他社に対し競争力で格差をつけた」ヤマダ電機(9831)や「アジアの日系自動車メーカーの生産拡大を背景に自動車下塗り剤と熱処理加工で業績急拡大が続いている」日パーカライ(4095)、生産天然調味料メーカーの焼津水産(2812)などのように新規に最上位の投資判断や、目標株価を大幅に引き上げた銘柄は大きく買われたし、マザーズ市場から東証1部市場に指定されたリサ・パートナー(8924・マザ)は寄り付きでストップ高となった。

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◆みずほFG(8411)は高値を更新し銀行株は続伸したのだが、業種別値上がり率トップは石油・プラント関連株。原油高を背景に直近の動きとは逆方向に走った。NY原油価格については、本欄11月22日号で、「ここで、留意して欲しいのは、原油価格がこのまま低位安定に向かうのか、50ドル台で調整を終えた後、何かの外的要因が生じ上値を追う展開に戻っていくのかということ。昨年は10月27日に付けた高値55.65ドルから12月10日の40.25ドルまで下げて一息ついた後、反転した経緯がある。時間的には今回のほうが長く、比較にはやや疑問が残るが、現在の価格は昨年10月の高値を意識するチャート水準まで下げており、ここから下は限定的となる可能性が高い」と指摘しており、今後は、米国の寒波など気象状況と世界的な投資資金の流れに直近までとは違った変化が現れるかがポイントとなる。主戦は国際石開(1604)や千代田化工(6366)だが、本欄はこの分野ではこれまで新興プラント(6379・2)やポンプモーターの帝国電機(6333)、あるいは水素トップでLPG販売でも高シェアの岩谷産(8088)を推奨してきたし、新年も継続推奨する予定にある。

◆さて、総論に関係なく上昇基調にある銘柄として押し目を拾いたいのは、きのうに続き、3000円台回復から調整場面を迎えたときの浜松ホト(6965)。岐阜県神岡鉱山地下で4年前の事故で割れた東京大学の「ニュートリノ」観測装置の「スーパーカミオカンデ」の光電子倍増管の全面復旧工事が進んでいる。来年6月にも観測が再開される。「ノーベル賞の夢再び」との声があがっているが、この光電子倍増管を手掛けるのが同社であり、光を軸に続く業容拡大が新年も株価を押し上げ続けるとみている。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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