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2009/12/03

◆日経平均は前日比368円高の9977円と大幅高し4連騰。10月30日以来の1万円台回復にあと22円強に迫った。2日夕方の鳩山首相と白川日銀総裁との会談について、当欄ではトップ会談に過大な期待は禁物か!と、ここまで期待が裏切られ続けてきたことを受け、覚めた目でみていた。が、円が主要通貨に対し全面安商状となり、株式市場では政府・日銀の協調アピールに、自動車株など輸出株から買いが広がっていった。結果、99円高の9707円で寄り付いた後、下値はなく、大引が高値となる「陽の坊主」の日足を描いた。これは安値圏で出た場合は「強力な買い」を示唆するというものだ。もっとも、口先介入の効果は期待しすぎてはいけないが・・。■売買シェアの6割を占める海外勢は、来週末11日のSQ算出日を控え、それぞれが思惑の混じった売買を続けるなか、きょうは強烈な「買い」を発注したということだが、引き続きマクロでは、米国景気と為替、そして、鳩山政権の金融・資本市場に対する姿勢が注目点であることにはかわらない。あすは、4日の米11月雇用統計発表を前に、後半は模様眺め気分が高まる可能性がある。

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◆トヨタ(7203)が4連騰。円安に反転したことが買いを集めた。東京市場は世界の動きから隔離されたかのような「蚊帳の外」状況で独歩安となってきた。が、円安に転じたことを受け、日本企業トップの同社株などを機関投資家などが積極買いした。前週27日には10月5日の直近安値を割り込んだ。結果、8月の年初来高値を天井とした下落基調入りが予想された。しかし、きょうは、海外投資家が買い戻しなどを先行させた。日本買いが続くならば、トヨタなど主力株を中心に物色人気が続こう。きょうの力強い市場の動きが短期で終らないことを祈るしかない?■GSユアサ(6674) が急騰し11月27日安値から110円超戻した。6月のコーポレーション化後の最高値から27日にかけ半値以下に下げたのだから、リバウンド狙いの買いが膨らんでもおかしくない。ただ、当欄は、相場は6月高値で大半の材料は株価に表現したと見て、様子見を決め込みたい。買いは、あくまでロスカット価格を決めて短期で臨む以外にないとみるべきだ。きょうの人気化は、野村証券の投資判断と目標株価引き上げが買い材料視されたもの。

◆思惑買いならば12月17日が信用高値期日の明電舎(6508)はどうか。今年6月には、電気自動車用モーター・インバーターや環境関連を成長事業と位置づけた中期計画が材料視され急騰相場を演じた。その後、11月25日の355円まで一本調子で45%下げたが・・。今週は52週線へのプラスかい離を回復してきた。

◆当欄注目の日電産(6594)が10月30日の年初来高値を更新した。11月20日安値からほぼ一本調子の上げであり、ここからはやれやれの売りが出やすくなる。が、現状では、弱気になる理由は乏しい。■第一精工(6640)が続伸。26週移動平均線を下値サポートラインとした上昇基調から上値を狙う格好で引けた。新興市場の好業績電子部品関連株を見直す動きの一環としてピックアップしたい。コネクター大手だが、ネットブックやノートパソコン向けLED(発光ダイオード)バックライト採用が急となっており、今10年3月期上期のパソコン向けコネクターの売上高は急伸。通期業績予想は増額修正済み。9月の年初来高値4880円を視野に入れた相場が期待できそうだ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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