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2010/06/22

◆日経平均は125円安の1万112円と5日ぶりに反落した。資源・素材株が下げ、輸出関連株も下落。TOPIX業種別株価指数は全33業種中で銀行が唯一上昇したのみ。21日の欧州株は9日続伸したものの間欠泉が噴いた。格付け会社がフランスの銀行BNPパリバの格付けを「AA−」に1段階引き下げたのだ。結果、NYダウは引け際に5日ぶりに下げに転じ、ハイテク株の多いナスダック総合指数は時価総額の2割を占めるアップル、時価総額3位のグーグルが下げたことから8日ぶりに反落・・した。そして、22日のアジア株も中国が上昇したほかはそろって下落し9日ぶりの反落となり、東京市場では前日に200日移動平均線に迫った日経平均から新興市場指数までそろって反落した。■市場筋推計による朝方の外国証券寄り付き前成行き注文状況は、差し引き420万株の3日ぶり売り越しに転じた。前日まで3日間は10万〜40万株前後の小幅な売り越しや買い越しにとどまっていたが、欧米株がそろって下げたことで売り越し金額が増加した。国内勢が大量に資金を投入している時ならまだしも、東証1部市場の売買代金が7日連続で1兆3000億円台以下にとどまる状況下。かつ、直近の反発で200日線に迫っていたこともあって、戻り待ちの売りや利益確定売りにじり安基調のままで終了した。

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◆もっとも、企業業績の回復は続いている。21日現在の日経225指数採用銘柄の今期予想1株利益は588.0円と今年最高水準に上昇した。今期PERは17.4倍とかつての日本株PER水準と比較すれば割り安水準といえる。しかし、既に、成長期から低迷期に移行している現在の日本経済。長期投資で日本を選択する比率は低下していくのは止むを得ない?結果、1989年末を大天井とした日経平均の長期下落基調は止まない!?もっとも、ある局面で、短期的に投資先として日本を選択することは多いはず・・?

◆後発医薬品関連株の強い相場が続いている。きょうは、沢井製薬(4555)が5月の年初来高値を更新し、6月上場来高値6370円を更新。日医工(4541)は09年9月の上場来高値を大幅に塗り替えた。東和薬品(4553)も5月の年初来高値を更新し07年8月のほぼ2年ぶり高値にあと10円と肉薄する場面があった。●当欄1月25日号に初登場して以来、登場回数を重ねるのは、調剤薬局2位で今秋に茨城県つくば市の後発医薬品工場が本格稼動する日本調剤(3341)。チャートは、依然、上昇基調を崩していない。1月紹介時比で株価はほぼ倍化したが、天井足を引くまで注目し続けていくことにした。引き続き、安易な追随買いは止したい。が、今11年3月期業績は前期比17%増収、28%営業増益、51%最終増益増益といずれも大幅に過去最高を更新する見通しにあり、秋からは後発医薬品の本格製造がスタートする。今期予想PERは15倍台と割安感は強い。いい話はみんなが知ってしまえば終わり、というが、以前も記したように、現時点では、業容の大幅拡大見通しが好材料出尽くし感を陵駕するとみている。ちなみに、上場来高値は06年7月に付けた5070円であり、今期予想PER19.1倍の水準だ。

◆原発関連の東芝プラ(1983)は5月高値時に昨年8月高値1319円を突破できなかったことが気にいらないが、02年の上場来安値を基点とした長期上昇トレンドは続いている。ウォッチングを継続したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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