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2010/04/16

◆4月第3週末の日経平均は前日比171円安の1万1102円と急反落した。久々の下げらしい下げだ。15日のNYダウは、景気拡大や企業業績の好調が失業保険申請増以上に注目されて上昇した。しかし、当然ではあるが、ギリシャ問題が燻り続いているうえ、15日発表の中国1−3月期実質GDPは2ケタ伸長、金融引き締め懸念が広がりアジア市場はがそろって下落した。円が1ドル=92円台央へと上昇したこともあり輸出株に利益確定売りが先行。また、海外商品市況安から素材・資源関連株も下げ、日経平均は朝方から後場前半にかけて下げ幅を拡大。そして、大引けにかけ見送り気分が広がり、動きはぴたっととまった。これで日経平均は3日連続の後半べた凪状態で終った。TOPIX全33業種中30業種が下落するほぼ全面安商状の週末となり、年初来高値圏で2週連続の週足陰線となった。■米国では1−3月期決算の発表が本格化している。日本では、週明けから少しずつ決算発表が増え、4月最終週から本格化する。15日現在の日経平均指数採用銘柄予想PERは33.5倍と、海外市場比割高感が強い。1980年代後半のバブル絶倒期に、「債務国で日沈む国の米国よりも、債券大国で日出る国の日本のPERが2倍以上高いのは不思議でない」と大口を叩いていた時代はともかく、今や少子高齢、低成長デフレ国のPERが30倍とはいかにも無茶というもの。PERを下げるのは、株価の下落か、1株利益の増大化のどちらか。株価下落が嫌ならば、企業の利益成長に伴う1株利益の積み上げしかない。幸い、2008年秋のリーマンショックから世界景気の回復が進んでおり、今11年3月期の日本の景気・企業収益は好調予想にある。決算発表を機に、上昇基調入りを鮮明化させる銘柄に注目したい。

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◆昨年から紹介を続けてきたスクリーン(7735)が活況裏に大幅高し、一時08年6月以来1年10カ月ぶりに500円台を回復した。昨年来、同社株への投資判断「買い」を付与するなど強気の見方を継続し続けてきた野村証券が、目標株価を一気に倍近い915円に引き上げたことが新鮮で、買いを誘った。半導体製造装置の受注がアジアを中心に回復しており、昨年3月安値109円を基点に13週線、26週線に下支えされた上昇基調は続くと見てよい。イレギュラーがあるとすれば、信用需給の悪化。かつての京都の名門企業が復活する?●また、長野県諏訪のセイコーエプソン(6724)が6日続伸。一時1648円まで上げ、2月1日の年初来高値1715円を意識させる場面もあった。同社はプリンター大手、光学部品でも独自技術を持つ。ゴールドマン・サックス証券が、今11年3月期以降の業績予想を増額修正し目標株価を2100円に、投資判断を「中立」から「買い」にそれぞれ引き上げ、「コンビクション(強気)・リスト」に新規採用したことが材料視された。株価は、今月1日にかけ数回200日移動平均線を割り込む場面があったものの、200日線が下値をサポートした格好で切り返し、前日には75日線を上抜いた。まだ、時間はかかりそうだが、2月高値突破後のもう一段上の相場に期待したい。●川重(7012)も1円だが年初来高値を更新し高値圏で週を終えた。長期線の52週線に下支えられた上昇基調であることに期待し、短期よりも、中長期強気の姿勢で年後半にかけて注目していくべきであろう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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