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2015/01/09

◆9日の東京株式市場で日経平均株価は前日比30円63銭高の1万7197円73銭と3日続伸した。8日の欧州株式市場ではギリシャ株の大幅続落はあったものの、2週間後に開催予定のECB理事会での景気刺激策期待の高まりから独DAXをはじめそろって急伸。米国市場では、前週の失業保険申請件数が予想を上回ったものの前週比では低下、12月小売既存店売上高の好調から、NYダウは朝方から騰勢を強め、320ドル(1.8%)強の1万7907ドルと続騰した。東京外為市場では円が小幅ながら買いが先行したこともあり、日経平均は1万7318円と151円強高で始動。ファストリ(9983)が朝方から買いが先行し一時1902円高の4万6325円と昨年来高値(株式分割落ち考慮後の最高値)を更新したこともあり、前場前半には1万7300台で推移した。ただ、後場にかけて円が次第高の展開となったことや9日の米雇用統計発表を見たいこと、さらに3連休控えとあって当面の利益を確定する売りや戻り売りなどに下げに転じる場面もあった。■業種別は18業種が上げ(前日は23)、15業種が下落と2日連続で値上がりが勝った。値上がり率1位には1.32%高の情報・通信で3日続伸、2位保険1.27%、3位ゴム製品0.94%高・・といずれも3日続伸で、その他金融、精密機器、輸送用機器・・と続いた。一方、値下がり率1位は空運で1.43%の反落、2位金属製品1.35%、3位紙パルプ1.33%のそれぞれ反落・・。

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◆昨年の当欄注目銘柄として登場した日本空港ビル <9706> は5040円と最高値更新した後、小反落に転じて終了した。8日に東京出入管理局が発表した年末年始の羽田空港出入国者数は前年同期比53%増の58.06万人と大幅に増加。2010年以降では過去最多となった。政府が2020年までに目指す訪日客数は2000万人!しかし、12年12月アベノミクス相場スタート前後から全般相場の急騰展開もあって、同年9月の824円を基点に26週移動平均線沿いに上昇。そして、昨年2月以降は上昇ピッチを速め13週線沿いにほぼ一本調子の上昇基調となってきた。初の5000円台乗せとあって利益確定売りが出たようだ。13年9月に2020東京オリンピック・パラリンピック大会開催開催が決定。円高ドル安の進行に伴う中国・東南アジアを中心とした訪日客の増加が急となっており、同社収益は13年3月期から様変わりの好転。経常利益は13年3月期の36.66億円(前年同期比同期比28.8倍増)→14/3期57.23億円(同56.1%増)→15/3期(予)は97億円(同69.5億円)と過去最高だった1991年3月期の108億円を射程圏内に捉える格好となっている。●NOK(7270)が3連騰し、3220円と昨年12月4日の昨年来高値を更新した。その後は高値圏でのもみ合いが続いた。昨年5月から9ヵ月連続上昇とほぼ一本調子の上げとなっており、06年7月以来7年半ぶり高値水準に上げてきたもの。今期業績好伸を買う動きが続いているようだ。同社は油封部品最大手で自動車向けで高シェアを有し、電子部品などを多角化展開する。株価の騰勢に弾みが付いたのは、14年5月の前期決算発表時と11月の中間決算発表時。中間決算発表時には通期経常予想を599億円と0.5%下方修正したものの、中間経常利益実績が前年同期比2.1倍の308億円と急拡大したことがマーケットから高評価されているのだが、PER16倍台には割安感がありなお買いを誘いそうだ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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