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2009/07/27

◆7月最終週の日経平均は前週末比144円高の1万88円と9日続伸。1万円台回復は7月1日以来で、9連騰は1988年2月に13連騰した時以来のこと。前週末24日の米国市場で、ナスダック総合指数こそ前日までの12連騰から反落したものの、原油高を背景にエネルギー株が買われ、NYダウ、SP500種指数が続伸した流れ、NY為替が94円台後半で終ったこと、「中国政府は消費刺激へ追加策の検討に入った」と報じられたこともあって輸出主力株を中心に買いが先行した。

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◆日経平均は9連敗後に9連騰ときっちりお返しし、一時、1万179円まで上げ、6月12日に付けたザラバの年初来高値1万170円を更新した。このことゆえに、少なくとも、ここからの調整局面は、前週末までの「戻り売り」から「押し目買い」に転じたとみてよい。とはいえ、NY頼みの相場ゆえ一抹の不安は残る。1万円台でいったん足固めして上値を追うかは、米株次第。目標達成感の広がりや高所恐怖症がいつ何時発症するかはわかりようがないが、懸念材料。着実に上昇基調を刻んでいる銘柄のチャートをチェックしつつ、移動平均線沿いの押し目を拾っていこう。

◆昨秋のリーマンショック時、海外勢により叩かれ続けて12月には3130円までみたのは、精密モーター大手の日電産(6594)だが、3日連続で年初来高値を更新した。前週末24日発表の4−6月期連結決算(米会計基準)で、営業利益が前年同期比では45%減の101億円だったが、前1−3月期比では10倍増と急回復に転じたことが材料視された。営業利益予想は期初予想比50億円積み増し、前期比3%減の500億円に修正したもの。主力の精密小型モーターがHDD向けに出荷が急回復、低価格パソコン向けに需要を伸ばした。何よりも、同社は、利益率倍増を目指す業務効率化プロジェクトを推進しており、構造改革効果が発現していることが利益を膨らましている。株価は、昨年12月安値を基点に6週移動平均線あるいは13週線を下値サポートラインとし上昇基調を描きつつ年初来高値更新が続いている。そして、きょう現在6478円にある24カ月移動平均線を上抜いてきた。■目先的には、昨年9月、リーマンショック時の急落直前の7000円水準に接近したことで戻り待ちの売りや利益確定売りが出てきそうだ。あわてず調整場面をみたい。しかし、13週線前後への押し目で下げ止まるようならば拾いたい。

◆井関(6310)、クボタ(6326)の「農業関連株」がそろって年初来高値を更新した。本番は来年とは当欄の見方だが、株価は、さっさといってしまう?また、農薬関連株も日産化(4021)がきょう年初来高値を付けてきた、日農薬(4997)など農薬関連株をリードしていくのか?注目しよう。

◆また、6〜7月相場で1100円台へと水準を切り上げたブックオフ(3313)はまず1100円水準でのもみ合い場面で打診買いをしよう。1200円台を付ける場面があれば、追撃の買い場を探ろう。業容拡大にPER18倍台の割安感、そして、チャートの好転は魅力的ではないか。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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