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2009/02/26

◆日経平均株価は小反落した。朝方は、25日の米国株が反落したものの、東京外為市場で一時1ドル=97円後半へと円安が進んだこともあり堅調展開となった。ただ、円安が一服しもみ合う展開に転じたことから、7600円をつけることなく上値を買う動きが止まり、日経平均は下げに転じた。26日に米国で発表される1月の米新築住宅販売件数や、国内であす朝発表の1月の鉱工業生産指数及び失業率などの内容を見極めたいとして、買いは手控えられた。■「悪い円安」とはいえ円安進行が一服したことで、前日にかけ戻り足を速めていた電機機器、輸送用機器はそろって1.1%強の下げとなった。

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◆きょうのストップ高銘柄で注目されたのは「原発関連の万年思惑材料株」とされる木村化(6378)。100円高の682円ストップ高となり、なおストップ高買い気配で買いものを残した。25日に東芝(6502) が「米国テキサス州の電力会社から140万キロワット級の原子力発電所2基を一括契約で受注した」と発表したうえ、26日付け日本経済新聞朝刊が、シリーズ「逆風下の健闘企業」第2弾で日本製鋼所(5631) を紹介、「同社なくして原発はつくれない」とコメントのコメントを入れ、「原発部材、『環境』が追い風。2009年3月期連結経常利益が前期比2ケタ増益で3期連続最高益を見込む」と報じられたことから大幅続騰したことが、個人投資家など目先資金が値動きの軽い木村化買いに走ったものだ。時価総額の大きな東芝ではなく、値動きの良い日製鋼、木村化買いに走るのは、足元相場は、手持ち玉は極力持ちたくない相場だという証しであろう。

◆当欄では、07年春に原子力関連株を強気し始めたが、全関連銘柄が昨年6月までに大天井を打ったとみており、あの当時や07年冬の軟調相場時のようには「強気」になれないでいる。帝国電機(6333)は07年7月に3900円の上場来高値を付けた後は、後退戦が続いている。問題はここから買っていって、上昇相場に乗れるのかということ。昨年秋以降の展開といえば、10月28日に780円を付け下げ止まり、11月の戻り高値1380円をトップとした三角保ち合いを形成しているところだ。今月の戻り高値1306円を突破することから全ては始まる。その後、昨年11月高値突破が必用となる。

◆25日、オバマ米大統領が議会での施政方針で、2010年度予算概略について、「資金を回すべき優先分野はエネルギーと医療、教育だ」と語り、エネルギー分野については、「風力発電や太陽光発電などの技術革新を支援するため、年間150億ドルを投資する」と強調した。これを受け動意付いたのは、太陽電池関連株。

◆太陽電池関連株では、トクヤマ(4043)が44円高の525円引け。市場では、「燃料電池展へ出品もあり」という。もっとも、同社株は只今二番底を確認中といった相場が続いており、07年2月に付けた2300円高値でWトップをうった格好となっている。当欄注目の太陽電池関連カネカ(4118)の大引けは2円高の469円にとどまった。昨年6月以降、上値ネックラインとなっているのが26週移動平均線。下値サポートラインとするほどの強さが見られないのが弱み。年明け以降、上値切り下げパターンが続き、反転しようとする動きを押さえ込んでいる。買いは上昇基調への転換が読めた後としたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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