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2009/01/20

◆20日、米国では第44代大統領の就任式が行われるが、世界の株式市場は手荒い歓迎とばかりに19日の欧州市場波乱に続き、東京株式市場など主要アジア市場も下げた。日経平均株価は191円06銭安の8065円79銭と3日ぶりに反落した。何度か8000円割れをみたが、14時を過ぎて8000円台に公的資金の買いが入ったとの見方もあって、下げ渋った。TOPIX業種別株価指数では33のうち32が下落し、わずかにトヨタ(7203)、ホンダ(7267)などが属する輸送用機器がプラスを確保したにとどまった。市場では、日経平均8000円死守のため公的資金が輸送用機器などを買ったというが、真相は不明。

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◆20日(日本時間21日午前2時)に、オバマ氏の大統領就任式が行われる。通常、大統領と市場との「蜜月(ハネムーン)相場」は、大統領に就任した後にスタートする。しかし、今回は、危機感の高まりと、ブッシュ大統領の不人気(イラク戦争開始当時の高人気は遠い思い出)もあって、昨年11月の大統領選勝利から程なく、「オバマ期待相場」が展開してきた。とはいえ、ことは簡単ではない。「米国発金融危機に勝利するとの期待の高まり」が、冷酷な現実との戦いに勝利するとは限らない。まして、企業の08年10−12月期決算発表がこれから本格化する場面だけに、下値波乱の余地は十分残っている。

◆さて、小型の個別銘柄では、きょう75日移動平均線を上抜き、「底入れ、反発」を狙える格好となってきた日マイクロ(6871)に注目。フラッシュメモリー検査用プローブ・カードなど半導体計測器具を取り扱う。今09年9月期連結業績は半導体市況悪化を背景に大幅減収減益見通しで、年間配当は35円と15円減配の予想にある。しかし、株価は、昨年5月に直近高値4170円を付けた後、6月から12月まで7カ月連続の月足陰線を引き、11月2日には540円まで下落し、02年11月以来6年ぶり安値を付けた。悪材料はほぼ織り込まれたと見てよい。上下ぶれやすいがあわてず狙って生きたい。

◆直近急落も移動平均に下支えされて上値を試す格好となっているのは靴卸・小売全国チェーンを展開するABCマート(2670)、12月8日の分割落ち後高値3900円から反落。月足は天井足の格好となり、1月もここまで月足陰線となっている。が、下ヒゲの長い月足陰線となれば、2月相場の逆襲が期待できる。1月の下げでは200日線を何度も割り込む場面があったがここまでは付かず離れずで推移しており、3000円を目指す構えにある。

◆携帯電話向けコンテンツを手掛けるドワンゴ(3715)はコミュニティーの中期的な成長が評価される。昨年10月の上場来安値7万8800円で底入れ、反転。12月19日の戻り高値19万900円から1月15日に13万7000円まで下げたが、75日線に急接近したところで反転。きょうは瞬間25日線を回復する場面もあった。20万円前後が上値の壁となる。が、03年7月の株式上場後、長期下落基調にあった同社株が、勝ち抜き上値を追う格好となるのかをここから注目したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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