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2009/01/21

◆21日の東京株式市場で、日経平均株価は164円15銭安の7901円64銭と続落。終値で8000円割れとなったのは昨年12月5日以来のことだ。20日の米国株が金融株の大幅安からNYダウが8000ドル割れしたことや1ドル89円台後半に円が強ばったことから、朝方から売りが先行、8000円が上値の壁となった。値下がり銘柄数は1245(日経平均指数採用銘柄では196)と値上がり銘柄数387(同21)を大きく上回り、変わらずは81(同8)だった。

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◆20日、米国では、第44代大統領オバマ氏の就任式があった。新しいトップのもと未曾有の景気後退との戦いが始まる。が、同日の米国株式市場は厳しかった。金融不安が拭いきれないなか銀行の増資観測を背景に、金融株が下げを先導。NYダウは次第安となり、330ドル超安の7949ドルで終った。NY金融株指数が15%弱、フィラデルフィア銀行株指数は20%弱とそろって大幅下落した。「大統領就任式当日の下げとしては、112年の歴史で最悪となった」との指摘も見られた。株式市場は、あまりにも悲惨なブッシュ政権の末路に対し、「新大統領へのあまりにも過剰なオバマ効果期待感の反動は恐ろしい」との指摘もあった。

◆TOPIX業種別株価指数では、33業種中で値上がりはディフェンシブストックとされている医薬品の1業種のみ。値下がり率トップは7.2%下げた保険株で、海外非鉄・貴金属市況安から非鉄株が下げ、海運株、紙パ株、その他製品が4%超の下げとなった。

◆当欄注目株では、コスモス薬品(3349)が逆行高し5連騰した。一時1757円まで買われ3日連続で昨年来高値を更新した。出来高も2日連続30万株超と活況だ。もっとも、上方かい離がやや大きくなっており、一服場面があってもおかしくない。が、昨年10月の上場来安値が基点の長征相場。今09年5月期業績予想は先に増額修正されたばかりで2ケタ増収増益予想。PER17倍台に割高感はない。「押さば買い、噴けば利益確定売り」の姿勢を継続したい。

◆また、前号紹介の日本マイクロ(6871)は朝方こそ全般安から売りが先行し、50円安の779円寄り付きとなったが、大引けでは8円安の821円となり、75日線へのプラスかい離を継続した。7日高値888円突破となれば、12月安値612円が11月安値540円に対する二番底が確定する。全般厳しいなかで強弱感は対立するものの、昨年5月以降の暴落の借りを何割か返す中勢基調相場への株価成長が期待される。

◆同じく前号紹介のドワンゴ(3715)は、5700円安の15万2100円と5日ぶりに反落したが、75日線、26週線が下支えしており、この水準で我慢し、下値を切り上げる格好になったところから買い直したい。●また、ABCマート(2670)が久々に大幅続伸。200日線、52週線が下支えし、戻りを狙う格好になりつつある。市場環境がさらに悪化した場合は底割れ不安が残るが、消費不振の中の勝組として注目は怠れない。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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