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2013/12/11

◆日経平均株価は前日比96円安の1万5515円と続落した。円が対ドル、ユーロで反発に転じたことから、海外ファンドの持ち高解消の売りが広がり、国内勢の利益確定売りが続いた。米国では10日、2008年9月のリーマン・ショック後に、再び世界の金融・経済が大混乱に陥らないようにと検討されてきた金融改革法案、通称「ボルカー・ルール」の最終案(米金融機関による自己勘定の投機的取引を制限する)として、長期にわたり難航したものの承認された。そして、ヘッジファンドの動きが規制される?との観測や円の売り持ちを解消する「円買いドル売り」の動きが広がったことが嫌気された。■アナリストでは、「ボルカー・ルール」は、元米FRB議長のポール・ボルカー氏が当初描いたのは、ルールの骨子1ページ半の簡素なものだったという。しかし、最終案のテキストは約1000ページに及んだという。そして、それは、政府、ウォール街とも勝利宣言できそうな内容だという。見方によりどうにも解釈できる玉虫色の案?1000ページの規則というかルールを覚えないといけないなんて、商売になる?もちろん、自分の商取引に関連するルールを覚えればよいのだが、ソレも、どのくらいあるの?

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◆さて、円高、全般大幅安とあって、割りを食ったと思ってしまったのは当欄で直近紹介してきたMUTOH(7999)。米3Dシステムズは10日に4.53ドル高の80.43ドルと続騰し、11月15日に初めて80ドル台を付けて以来の80ドル台回復となったのだが、全般安商状のなか一時500円まで急落。それでも、2円安の522円で引けて明日以降に期待を託すことになったので良しとすべきか。

◆この日、ミクシィ(2121)が売り気配が続き大引けで7560円ストップ安となって商い成立。外資系証券のアナリストが投資判断を「中立」から「売り」に引き下げたことが売りを誘った。といっても、11月12日に1087円で寄り付いた後、途中で下げたのは2日だけ、前日までは5日連続ストップ高となり、1087円が前日は大引け比例配分で9060円ストップ高となったもの。前日に売却した投資家は胸をなでおろし、買った投資家は、言いようのない怒りと悲しみに・・。■一方。当欄で繰り返して紹介してきたサイバーA(4751)は、10月31日安値2536円の後、上昇転換。この日は3連騰で4560円と連日で9月分割落ち後高値を更新した。これまで有賀泰夫知友アナリストのリポートに沿って繰り返し記してきたことを参照してほしい。ちなみに、権利落ち分換算後の株価は過去最高を更新している。

◆また、当欄注目のショーボンドHD(1414)は小反発にとどまったが、熊谷組(1861)、三井住友建(1821)、鉄建(1815)などゼネコン準大手株は、大成建(1801)などゼネコン大手株が小動きの中も、75日線に支えられそろって逆行高した。9月に2020年夏季オリンピック開催都市が東京に決定し、ゼネコン大手を先頭に建設セクターは特需期待の買いが広がり、急騰展開となった。しかし、その後の株価は大成建などゼネコン大手株と準大手株とでは動きが分かれた。ゼネコン大手株は9月10日がここまでの天井となっているが、熊谷組は10月28日、三井住友建は同月30日が高値だった。その後はともに軟調展開となった。そして、ゼネンコン各社株は清水建を除き75日移動平均線を割り込んでの推移となっているが、準大手各社株は昨日、今日と75日線が下から上昇して来て、下支する格好となって反騰に転じたもの。値動きの軽さに加え、テクニカル面の良さが買いを誘ったといえそうだ。飛びつき買いはともかく、中期的ウォッチング・グループとしよう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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