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2006/02/06

◆先週末の米国株続落に身構えた投資家には肩透かしの平均株価反発スタート。週明け相場立ち上がりに意外感。聞けば、先週末のシカゴ市場(CME)で平均株価先物3月物の清算値が大証の終値を上回ったことをより重要視したそうだ。加えて、近頃、株価堅調時の決まり文句となった<良好な国内ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)>が買い安心感を誘っているとのこと。ただし、株価水準は昨年8月の第2上昇エンジンに点火した後、大幅に水準を上げており、個別企業の業績の良し悪しを反映しやすい状況になっていることに留意する必要がある。例えば、今3月期連結経常利益が揃って前期比25%超減益見通しで、来期も減益見通しと、足元事業の先行きに光が見えにくくなっているNTT(9432)、ドコモ(9437)は昨秋以来の安値水準に下げている。■また、神戸鋼(5406)がきょう、住金(5405)が2日に、JFE(5411)が1月30日にそれぞれ昨年来高値更新する一方、本欄市場体温計の◎新日鉄(5401)は2日高値が450円止まりで、昨年9月の高値457円を後わずかのところで捉えきれないでいる。そして、「住金や神戸鋼の小回りが聞く経営を評価している結果が現在の値動きの良さにつながっている」との声が聞かれる。ただ、新日鉄も1月18日安値378円を直近安値とした出直り相場の格好となっている。高値更新への挑戦の準備はできていると見ており、本欄は弱気になっているわけではない。

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◆市場の評価が大きく変わろうとしているのは商社株と自動車株であろう。といっても、大手商社株の今期予想PERは13倍前後にとどまる。1株利益を押し上げているのが資源・エネルギー分野の市況高騰が背景で、鉄鋼株と同じ市況関連株と揶揄(やゆ)し、PER15倍以上は割高などとの声も聞かれるが、◎住友鉱(5713)が、長年世界各地にニッケル・銅鉱山の開発を手掛けてきた結果の非鉄市況高に伴う好業績であり、金市況高に伴う人気化であるように、商社株の業績もここまで種まきしてきたその実が結んできたのである。◎石油掘削リグなど石油設備で実績のある第一実業(8059)はきょうも748円の96年4月以来の高値となった。来3月期も連結経常最高益更新見通しにあり予想PERは16倍台にとどまる。強気で攻めたい。■一方、自動車株では市場体温計の<本欄は「買うのはデンソー(6902)」の立場をとっているが>トヨタ自(7203)が上場来高値圏でじわり上値を追う展開となっている。が、値動きの良いのはデンソーだ。1月18日安値3700円からほぼ一本調子の上げで4600円台を付けてきた。来期経常利益も連続2ケタ増益見通しにあり「強気」継続。◎さて、本欄強気のホンダ系部品メーカーのヒラタ(5989・ジャス)は1月31日に今3月期業績予想の増額修正を発表。3日には、4月1日付けで同社と合併する本郷(3425・ジャス)が06年3月中間期個別業績予想の増額修正を発表した。割安の存続会社ヒラタの「中期強気」を継続。■岡谷鋼機(7485・名)が連日の上場来高値と気持ちよく急騰中だ。保有株の含み益の大きさを先に紹介したが、ちなみにトヨタ自だけで629万株を保有、簿価256億円に対し時価は385億円だ!あすは全保有株についてみてみよう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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