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2011/03/09

◆日経平均は前日比64円高の1万589円と続伸し、TOPIXは3日ぶりに反発した。8日のNY原油先物が前日に付けた2年5カ月ぶり高値から反落。NYダウは3日ぶりに急反発。円は対ドル、ユーロで小幅続落・・で、買い先行の展開となった。しかし、勢いが良かったのは前場前半まで。10時前に両指数ともこの日の高値を付けた後は、時間外取引で米株が軟化していることもあって上げ幅を縮小した水準でもみ合う展開となった。TOPIX業種別株価指数は全33業種中30業種が上昇した。しかし、値上がり銘柄数は1部市場全銘柄の52.1%にとどまった。そして、売買代金は3日連続で活況とされる1兆5000億円を割り込む薄商いとなり、当面の利益を確定する売りが広がった。 NY原油先物が下げたといっても、2年5カ月ぶり高値から小幅に下げたものであり、これから下げが急になっていくとの筋書きは見えていない。過剰流動性が背景に、あらゆる相場世界に投資資金が流れこんでいる。が、利にさといマネーである。昨秋から日本株を買い増したのは、ファンドが気がついてみれば、アジアなどの新興国に投資資金を多く配分した結果、日本株の保有率が極端に下がってしまったことから、その分を埋めたにすぎないとの見方があり、昨秋比で十分上昇した日本株売りの時を探っているかもしれない。特に、円高時はドル換算の日本株投資効率が高まる。本国市場が堅調な時はともかく、軟調展開となった時、日本株への利益確定売りが膨らむことになろう。

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◆さて、スクリーン(7735)は新規に信用銘柄に採用となり、1558万株の昨年8月以来(当時の株価は400円台前半)の大商いで一時45円高の847円、08年8月以来の水準まで上昇した。4日現在の貸借倍率は1.14倍と拮抗していたが、どう信用取り組みが変化するか注目される。が、当欄としては、ここから先は力仕事であり、次の銘柄に乗り換えたい。●タムロン(7740)については前号の記事を参照していただきたい。もっとも、2000円接近のここからは利益確定売りはもちろん推奨。●ものづくり業界の一本釣り銘柄のひとつとして、アジアで独自の展開を図っているジャスダック銘柄ASB機械(6284)を「買い」でウォッチング開始。PETボトル成型機の大手で、インドで金型・部品工場を持つ!業績を牽引するのはもちろんアジアを中心とした新興国の需要拡大。前10年9月期連結業績は経常利益が前の期の大幅減益から一転、大幅増益に転じた。今期も円高のなか、2ケタ増収30%経常増益見通しだ。株価は、2月に06年4月以来の高値786円を付けた後、先々週は13週線割れまで下げて反転、先週は700円台を回復した。09年3月158円からの出発であるが、上値には06年高値950円が控えているのみ。●また、中国が人海戦術から工場の自動化に向かうなか、日本のロボットなど省力機器関連株が好人気となっている。精密制御減速装置が主力のジャスダック銘柄ハーモニック(6324)もその一角を占める。今3月期業績予想は四半期ごとに増額修正されてきた。が、まだまだ割安感は強い。制御装置大手のナブテスコ(6268)とほぼ同じ月足の波形をしている。が、既に、07年高値をクリアしたナブテスコに対し、ようやく07年高値に挑む水準まで上昇してきたところだ。ここから、全般軟調時に買い場を探す銘柄のひとつとしてウォッチングを開始。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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