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2011/12/07

◆6日のNYダウは続伸し、10月27日につけた直近戻り高値1万2284ドルにあと135ドル弱に迫った(終値ベースでは10月28日の1万2231ドルだから、あと81ドルだ)。需要な経済指標の発表はなく、8日の欧州中央銀行(ECB)理事会と8〜9日の欧州連合(EU)首脳会議を前に、企業業績好調でお茶を濁しながらも、テクニカル面では、きっちりと前進した。市場では、「欧州首脳陣が債務危機封じ込めに動く」など期待感が高まったという。当然、EU首脳会議でなんらかの「危機対応策」は発表されよう。何の対応策も出ない会議となった場合は、市場は「狂気、恐怖」に陥るからだ。どこまで踏み込んだ対応策が誕生するのかがポイントだとは誰も分かっていることだ。

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◆去る11月30日、日欧米6カ国中央銀行がドル資金供給策を発表した。NYダウはこれを受け490ドルの大幅上昇、日経平均は25日線をクリアしきょうは75日線を突破した。「ドル供給策は対症療法」ではあるがここまでは市場をバックアップしてきた。問題は、対症療法で「時間を買っている」間に、ドイツ・メルケル首相とフランス・サルコジ大統領が5日にEU条約改正を目指すと記者会見で、「財政赤字規則に抵触するメンバー国への自動的制裁支持、債務上限をユーロ諸国の憲法に盛り込むことを協力して推進」する表明し、サルコジ大統領は来年3月までの合意を目指すと述べたような考え方が、南欧諸国に受け入れられことが必要なのだが・・。そのことは、この8〜9日の欧州での2つの会議がどのような答えを出すか?紛糾したまま終ってしまうのか?によって判明する。前日からの世界市場は「債務危機解決に向かって事態が進展する」との期待感が勝ったもの。

◆NYダウが10月戻り高値を突破することができるのは、欧州債務危機への対応がそれなりにきっちりできた時?米国株の場合、景気がそこそこ上向いていることも後押ししている。日足ベースでは200日線の上にある。日経平均が次ぎのポイント200日線をクリアするには9348円まで740円弱上げなければならない。9348円は8月5日に付けた「8月の壁」の途中にある。10月相場でつけた戻り高値9152円にさらに200円ほど上積みする必要があり、海外株高の大いなるアシストが不可欠となる!

◆日経平均への効果を狙うなら寄与度が高く、10月戻り高値にあと300円弱と急接近してきたファナック(6954)であろう。当欄では追随買いが精密制御装置のナブテスコ(6268)に回ってくることを期待しているのだが・・。●また、11月安値時に52週線が下支えしたミラーレス一眼レフ関連のタムロン(7740)もリバウンドが期待される。●あくまで割り切ってかかるべき思惑株だが、上げ下げ、気をもたせながらじりじりと2度目の200円台相場にとりかかろうとしている?日成ビルド(1916)はお好み馬券ならぬ、恐怖も味わうことができるお好み株。

◆当欄は、日マクドナルド(2702)だけでなく、あくまでチャートの格好がよい内需株にこだわっている・・。●コスモス薬品(3349)は26週線にサポートされつつ、下からの52週線接近で上値を試すか?独自の低価格戦略が強味の九州を中心とするドラッグストアだ。●埼玉・北関東展開の中堅スーパーのベルク(9974)は先にも記した銘柄、営業利益率5%超!外国人持株比率は12.9%だ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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