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2012/02/15

◆日経平均は前日比208円高の9260円と大幅高で3日続伸。昨年8月5日以来ほほ半年ぶり高値を付け、一時8300円台があった。14日のNYダウはギリシャ楽観から引け際に一気に上げてプラスで終了した。そして、何よりも、前日に日銀が金融緩和策発表したことがサプライズとなった。

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◆これまで、欧州債務懸念からユーロ、ドル売り円買いが続いてきた結果、大量に円を買い持ちにしてきた投資家の円売りが内外で一気に膨らんだ!東京外為市場では円が対ドルで9日続落し78円台央と昨年10月31日以来3カ月半ぶり円安水準となった。パナソニック(6752)、ソニー(6758)など電気機器、トヨタ(7203)など自動車・・など日本ブランドを背負ってきた輸出関連企業が赤字転落や大幅減益見通しに修正せざるを得なかった12年3月期業績見通しの発表は終了済み。株価が大きく毀損した後だけに、日銀の思いがけない金融緩和による円安の風は、投資家にとって「怖いものなし」となった!?■前号で、「日経平均は、長期相場を示唆する200日移動平均線をわずかに20銭強だが上抜いた。このまま、200日線を守れるか?長期はともかく当面の条件は整いつつあるといえよう」と記したが、きょうは200日線を上回っての大引けとなった!また、この日、中国では昨年12月2日以来の高値を付け、インド、香港、韓国、台湾はそろって昨年8月初め以来6カ月半ぶり高値をつけた。また、日経平均は52週線を上抜いた(TOPIXは9日に200日線を上抜き、きょうは52週線を突破、大震災以降は52週線や1月第2週に早々と上抜いた26週線に上値を抑えられてきた。が、この日の52週線突破が強気のサインとなるか?)ここから、52週線から上放れれば、まず、9500円を試す動きが期待できよう。

◆輸出関連株だと、当欄では制御装置大手のナブテスコ(6268)を注目してきた。海外勢が日経平均を意図的に上げ下げさせようとするとき、寄与率が高いファナック(6954)や京セラ(6971)、ファストリ(9983)などを利用する。ナブテスコの場合、ファナックの自動ロボットなどの制御装置を手掛けていることからファナックと連動しやく、中国の工場自動化の動きは追い風となる。中国株の上昇基調入りが鮮明化するには、景気が足踏みもしくは低成長にとどまり金融緩和されることが不可欠。二律背反だが、電気機器、自動車大手の厳しい業績見通しに対しファナックは今3月期も2割超の大幅増益!昨年8月の上場来高値1万5420円に対しこの日高値は1万4200円。24カ月線に下支えされて、この日急騰したことで半年間の下値ボックスから上放れた。一方、ナブテスコはこの日一時200日線を上抜く場面があった。200日線回復後の2000円台挑戦が期待される。

◆不振の内需関連株のなかで、マクドナルド(2702)は2100円台を回復。2100円台は08年、昨年と11年といずれも12月に付けた高値圏であり、いつ突破できるのか引き続き見ていきたい。●前日にかけ上昇してきた東急(9005)はこの日の不動産株関連人気の追い風を受け止めることができず小反落した。が、380円の壁は突破済みだ。そして、400円の壁突破が期待できる構えにある。●また先に記したNTT都市(8933)は不動産株物色の流れで3日続伸。すこしづつ52週線とのプラスかい離を広げていき、昨年11月の上場来安値を基点とした長期上昇基調への転換が確かとなるか、なお、ウォッチングを継続したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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