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2013/01/04

◆4日、2013年大発会の東京株式市場で、日経平均は前年大納会比292円高の1万688円と大幅高で5連騰とすこぶる好スタートを切った。終値ベースでは、東日本大震災発生直前の2011年3月4日以来1年10カ月ぶり高値だ。昨年末にかけて世界の証券、為替相場、商品先物相場などの重しとなっていた米国の税・財政問題「財政の崖」は、当欄でも、「期限ぎりぎりの土壇場になって一挙に解決することが多い」と記したが、年明け2日に議会で法案が成立し、一定の解決を見たことで、海外為替市場で円安に振れ、この日の東京外為市場でも円は一時対ドルで87円台後半を付けるなど大幅に6日続落、2年5カ月ぶり安値に下げた。これを受け、輸出関連や金融関連をはじめ全33業種そろって上昇、活況裏に全面高商状となった。米国で3日朝に発表された民間部門の非農業雇用者数が市場予想以上に伸びたことも後押しした。

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◆もっとも、当欄で中心として紹介してきた内需関連セクターは値上がり率下位グループに甘んじた。これもまた、一息つく意味で結構なことであり、買い場を探す好機とみていることに変わりない。ただ、時の流れに乗ることも一法。当欄では、浜松ホトニクス(6965)、世界の医療環境を守るシスメックス(6869)やファナック(6954)の工業用ロボット向け精密制御装置などを手掛けるナブテスコ(6268)などは、この日も昨年来高値を更新し、引き続き好チャートを描いている。浜松ホトは09年2月安値1455円を基点とした上昇基調にあり、11年7月の戻り高値3595円にあと280円まで迫る場面があった。そして、ナブテスコは11年4月の新生上場来高値2126円にあと70円強に迫っている。この、円安歓迎ムードの相場のなかどこまで跳べるか?注目しつつ、当面の売り場を探したい。

◆内需関連では、日マクドナルド(2702)の12月権利落ち後の動きは、いつも通り波乱の展開となっている。次は、来週に発表予定の12月度既存店売上高が注目点となる。消費、外食産業などは厳しい状況が続くなか、これまで勝ち組となってきた同社も苦戦が続いている。それでもなお株価は、200日移動平均線や52週線沿いに上昇基調を刻んでいる。同社株が、200日線や52週線に下支えされ、上昇基調を守っていくことができるかどうかが、引き続き注目ポイントであることに代わりはない。■一方、小麦など穀物不作?に絡み当欄が注目してきた日清粉G(2002)は昨年6月安値855円を基点に上昇基調が継続中。この日、1100円台に乗せたが、10年10月以来2年3カ月ぶりのこと。まあ、右肩上がり相場が続いている間は、それほど話題にならない銘柄だからゆっくりリズムでウォッチングを継続。上昇ピッチが急となれば、いったん利益確定売りもよしとしよう。●セブン&アイ(3382)も昨年東日本大震災安値時を基点の52週線沿いの上昇基調にある間は、持ち株は持続。●さて、プリマハム(2281)は149円引け。昨年11月8日以来の高値だ。8カ月の三角保ち合い脱出は目前となった。そろそろ買ってみてはいかがか!長期無相場銘柄の保ち合い放れは、放れた方に付けというではないか。●三菱食品(7451)も2250円を付け、10年7月以来の高値を付けてきた。2200円台前半の壁突破から2500円台相場への発展期待!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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