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2010/01/14

◆日経平均は前日比172円高の1万907円と急反発し、2日ぶりに昨年来高値を更新した。新興国需要を背景に商船三井(9104)の経常利益は6倍強に拡大した模様との報道を受け海運株が急騰、工作機械株もまた新興国からの受注が急増し12月の海外受注が倍増したと伝わり急伸。日経平均指数採用銘柄はほぼ全面高となった。14日の米国市場では、景気は緩やかに回復しつつあるとの地区連銀経済報告発表を受け、株式相場が反発し、ドルは下落した。ただ、円も主要通貨に対し下落。東京外為市場でも1ドル=91円台前半に下げたことから、輸出関連株も好人気となった。前日に一息入れた世界の株式市場だが、14日の欧米の反発に続き、アジア・太平洋主要市場もそろって反発に転じた。■出来高は32億株超とさらに増加。JAL(9205)が10億株超と1銘柄で市場全体の3分の1強の商いを記録し、1銘柄での過去最高を連日で記録した。

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◆前日、パナソニック(6752)は、「昨年来高値を突破し、現在は決して美的にないチャートが美しく見える株価水準である、1500円台後半から1600円台乗せまで上昇するかがポイントとなる。最低限、昨年来高値を更新しなければ話にならない」としたが、この日、尻上がりで90円高の1550円まで上昇し、昨年8月に付けた1541円の昨年来高値、1537円の二番天井をあっさり更新した。同社が「投資の軸足をAV機器から環境関連へと事業戦略を方向転換することを明確化した」ことがポイントであり、テクニカル面でも、08年12月安値1000円を大底とし、昨年11月の1062円を二番底とした中勢上昇基調入りを確認。26週移動平均線へのプラスかい離を拡大しており、「押し目は買い」の姿勢に転じた。

◆3日連続で昨年来高値を更新したアサヒビール(2502)は、「スーパードライ」が押し上げてきた業績が失速した。一方、キリンHD(2503)はノンアルコール飲料や「第3のビール」などビール系飲料の伸張で前09年12月期の経常利益は過去最高更新見通しと巻き返しが急であり、業績面で底放れしつつある。加えて、11年春をメドにサントリーHDと経営統合、世界最大級の酒類・飲料メーカーが誕生する見込みだ。一方、アサヒは15年12月期の連結売上高を65%増の2兆5000億円にするとしているが、M&A(企業の合併・買収)や中国事業拡大への期待あるいは思惑が膨らむのは当然か?株価は、昨年3月の安値1101円から反転。昨年11月安値で一息入れた後、ほぼ一本調子の二段上げできょうの1777円高値まで浮上してきた。当然、ここから、買えとはいえない。まずはウォッチングからスタートしよう。直近では、クレディ・スイス証券がキリンとともに投資判断「中立」を継続、目標株価については、アサヒが1600円から1750円に、キリンは1300円から1350円にそれぞれ引き上げた。

◆LED(発光ダイオード)関連の主役と期待の豊田合成(7282)が急反発し、昨年12月の戻り高値にあと30円と迫る場面があった。ゴールドマン・サックス証券が「強気の買い」から削除したものの、投資判断「買い」は継続、目標株価を2900円から3300円に引き上げたことが材料視された?引き続き注目したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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