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2010/11/15

◆日経平均は前週末比102円高の9827円と反発、TOPIXも反発した。前週末12日の海外市場では、中国の利上げ観測や欧州の主要財務相がアイルランドなど信用不安問題で支援するとの観測・・を受け、ユーロが対ドルで上昇。欧米株が下げ、原油・金先物など商品相場が大幅安した。しかし、東京市場では、この日寄り付き前に発表された日本の7−9月実質国内総生産(GDP・速報)が前期比3.9%増と市場予想を上回る伸びとなったこと、東京外為市場では円が対ドルで82円台後半と1円近い下げとなり、1ユーロ=113円10銭台へと1円85銭安したことを受け、金融株には売りが先行したものの、輸出関連株に買いが広がり全般相場を牽引した。また、12月の海外投資ファンドの決算を控え、アジア株はここまで大幅に上昇してきたうえインフレ懸念もある。が、これまで「蚊帳の外」にあった出遅れの日本株を買ってヘッジするのではないかとの見方もあって、買い戻しや押し目狙いの買いを誘っている?どこまで、そういった動きが実現するかは疑問があるが、200日移動平均線や52週線に急接近してきたここは、正念場。日経平均の200日線、52週線はきょう現在9920円台と9990円台にあり、5月第3週に割り込んで以来、回復していない。このラインを突破することが中期相場の第1のテクニカル面での注目ポイントとなる。

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◆ファナック(6954)、ソフトバンク(9984)とも26週線に下支えされた上昇基調にある。足元はファナックが6週線、ソフトバンクは13週線に下支えられ、高値圏で頑強だ。が、当欄では、テクニカル面からは、今年11月に1年8カ月ぶり安値に沈んだトヨタ(7203)のリバウンドを狙いたいと先に記した。そして、ファナックはいったん、買いウォッティング銘柄から外している。トヨタは前週末に26週線を回復、きょうも上値を慕った動きとなった。3200円前後が09年秋以降の株価ポイントとなっており、ここをすんなりとクリアするかどうかをみてから動きたい。

◆栄研化学(4549)は前号紹介のように、同社第2位の株主大塚製薬を含む大塚グループの持株会社大塚HD(4578)が東証から12月15日の新規上場が発表された。この日は、関連銘柄が物色されたが、なかでも、市場人気はないが、感染症がさまざまな形で話題が拡大するなか、同社の出番は十分想定されてよいと当欄では見ている。今春の学校内結核感染報道時には948円までみた。その後、800円を挟んだ保ち合い相場が続いている。が、52週線を2週連続で上抜き、浮上気配があるここから、860円台突破をみれば、900円台相場への発展が期待される。短期的な買いは、自分自身のロスカット価格を決めてからとしたい。当欄では長めの投資対象としており、当面のロスカット価格は11月安値の791円ゾーンに設定している。

◆また、当欄注目の介護付き有料老人ホーム運営にメッセージ(2400)が一時、ほぼ3カ月ぶりに21万円台に乗せた。あと6000円上げで8月年初来高値更新。その後は、07年の高値ゾーン23万〜24万円台が最後の関門だ。●また、振るわれても切り返しジリジリと下値を切り上げるマクドナルド(2702)はファーストフードの勝ち組めざす戦略に、今も買いエネルギーを十分余しており、買いに分ありとの見方は変わらない。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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