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2011/11/15

◆日経平均は前日比61円安の8541円と3日ぶりに反落した。14日のイタリア国債入札で利回りが10月比1%弱上昇したこと、フランス、スペインの国債保証コストが過去最高を更新したことが嫌気され、前日とは逆に、欧米株が反落。NY石油・金先物も反落した。ユーロが売られ、円は欧州市場で政府・日銀介入後高値をつけ、東京外為市場でも対ドル、ユーロで介入後高値を更新。輸出関連が下げ、資源・エネルギー関連も反落した。ユーロ不安に伴う経済変調懸念がちらつくなか、米国では12月クリスマス商戦を控え、景気刺激に向けた金融緩和期待が株価を下支えする。しかし、08年リーマン・ショック後に各国が実行した景気対策のツケが回り、各国政府の政策自由度は極端に乏しくなっている。そして、欧州債務危機は景気減速をともなって世界の足を引っ張り続ける・・。政府高官の発言やイタリア首相の後退がすなわち「債務問題が改善」することはないことは、ここまでのところ、イタリアの長期金利が趨勢的に上下どちらの方に振れているかを見れば分かること。イタリアの昨年末時点で1.6兆ユーロの巨大政府債務残高は夜が明けたらといって一気に改善するわけではない。

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◆東京市場の模様眺め気分は強く、この日の出来高は12.2億株にとどまり10月18日以来の、売買代金に至っては2010年1月4日大発会以来の低水準7287億円にとどまった。買い戻しやリバウンド狙いの買いは長く続くことはない。オリンパス(7733)は「上場が維持できよう」といった新聞報道をきっかけに大量の信用売り方が買い戻しに走ったことから、100円高の640円と連日の大引けストップ高比例配分となった。そして、出来高27万株に対し、ストップ高買い気配で377万株の買い注文を残した。ちなみに、11日現在の売り残株数1831万株(前日比249万株減)に対し買い残株数は1237万株(195万株減)だ。どうみても、事実上の粉飾決算?しかし、事実か否かとは別の次元で相場は動いている。●日成ビルド(1916)が11円高の190円引けで、出来高3803万株は東証1部出来高第3位だった。一時192円と4月25日以来ほぼ7カ月ぶりの高値をつけた。東日本大震災直後の3月17日につけた年初来高値は280円で、ほぼ5年ぶりの高値だったが、信用期日は終了している。プレハブ建築が主力であり、震災被災地向けに仮設住宅用にプレハブが急伸していることから、低位材料株として思惑人気が拡がったものだ。特定グループが仕掛けているとは市場の噂だが、腕力相場が始まるのか?どこで突然失速してしまうのか?あくまで最低単位でお好み馬券として、面白くもない現在相場を楽しむのも一法か。●アリアケ(2815)、ベルク(9974)はマクドナルド(2702)と同様にぼちぼちいきましょい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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