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2008/05/27

◆東京市場のみならずアジア・太平洋市場星取表は10勝5敗と予想外にしっかりの1日となった。主要市場で下げたのは6週間ぶり安値となったインドのみ。日経平均株価は、前日の反動高といった感じで、24時間取引の米株指数先物が堅調だったことが後押し引けにかけ上げ幅を拡大した。ただ、売買代金は1.78兆円、出来高は15.68億株と薄商いだったが、値上がり銘柄数は1200を超えた。

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◆なかでも注目されたのは原発関連株をはじめとした環境関連株、そして、農業関連株。農業関連株は、27日付けの日本経済新聞朝刊が、「自民党特命委員会中間報告の素案で、コメの生産調整(減反)を見直し、新世代資源戦略として、バイオ燃料向けや飼料用にコメを栽培することを支援する路線をかかげる」と報じたことから、思惑買い人気が広がったもの。●井関農機(6310)が、19円高の303円と高値引けで3日続伸し、2007年3月以来ほぼ1年3カ月ぶりに300円台を回復した。●クボタ(6326)は28円高の820円高値引けで3日ぶりに反発、●共立(6313)が一時20円高の337円まで買われ連日で年初来高値を更新し、●クミアイ化学(4996)も18円高の341円まで買われ5日続伸・・と農業関連株が好人気となった。世界の食糧調達が問題となりつつある中、食料自給率が30%割れといわれる国がコメの生産を否定する知恵のない農水省政策が続いたが、<世界の水不足による食料生産の困難化が話題>になる中では、国内の田畑に代わって、米豪など世界の田畑で生産された農産物を金で買うことは難しくなっていく。また、日本の国力が低下する中では、いつまでも買い続けることができるとは限らない。まして、地球上の水(淡水)が極めて希少なうえ、レタス1個作るのに2リットルの水が必要といわれ、パンの原料となる小麦を作るに72リットル、牛肉の飼料には900リットルが必要・・という。■となれば、飲み水、農業用水・・など水が課題。中東、米国、欧州、豪州・・では水ビジネスが拡大一途。水処理装置を手がける三浦工(6005)、栗田工(6370)、オルガノ(6368)などが注目されるが、当欄で一押しは直近で紹介の三浦工だ。また、大手証券では27日付けレポート「中東における水不足問題」で、「膜処理方式を採用した淡水化プラントの拡大」で日本企業を紹介している。そこで名があがったのは日東電工(6988)、東レ(3402)。「逆浸透膜市場で世界2位、3位のシェアを持つが、両社の水処理膜関連売上高は100〜200億円と限定的。また、両社の売上高に占める比率も3%未満と小さく株式市場からは重視されていないが、環境関連株として注目される可能性がある」としている。もっとも、当欄は、それ以上に、三浦工など水処理装置の世界市場での伸びに注目すべきと見ている。

◆原子力発電関連が低炭素化関連株として再度人気化してきた。日製鋼(5631)は23日には2015円の最高値顔合わせで終わったが、原子力関連株の主役として、新値更新から一段高し、帝国電機(6333)、トウアバヅブ(6466・東2)、そして、三菱重(7011)、東芝(6502)まで物色人気が広がっていくとみる。7月の洞爺湖サミットまでにもうひとヤマ原子力発電関連株が形成しそうだ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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