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2013/01/10

◆東証1部市場出来高は41億株超!の大活況裏に、日経平均株価は前日比74円高の1万652円と続伸。昨年来高値を記録した大発会終値に急接近した。出来高は東日本大震災発生直後の11年3月16日以来ほぼ1年10カ月ぶりの大商いとなる。まず、9日の欧米株が揃って上昇したこと。そして、9日の経済財政諮問会議で、政府がデフレ脱却に向け日銀に対し金融圧力を強めたことを受け、日銀は21〜22日の金融政策決定会合で金融緩和を決定するから円安が進むとの思惑が広がり、円が1ドル88円台前半と続落したこと。加えて、中国の12月貿易統計が市場予想を上回ったと伝わったことも景気敏感株買いを後押しした。■このままずっと、上げ下げしつつも活況裏に上昇基調が続いてくれれば、息も絶え絶えだった東京株式市場も蘇っていくのだが。世の中それほど甘くない?か。安倍首相の影が無気味との声もあった・・。

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◆前号でも記した腰が重たい卸売最大手の三菱食品(7451)だが、この日は2350円と2日連続で昨年来高値を更新し、10年2月以来2年11カ月ぶり高値を付けた。と、言っても、前日出来高が2.59万株、きょうは2.36万株だから、余程、同社の流通市場における存在ぶりを知っている投資家以外は見向きもしないだろうが・・。月間出来高!でさえ100万株を超えたのは08年3月が最後、200万株だと07年3月が最後だ。過去最高の月間出来高といえば上場月だった1995年7月の1143万株!しかし、コンビニからコスモス薬品(3349)等ドラッグストアチェーンなどなどのキャッシュ力を引上げつつ事業展開を図っていく日本の卸売業の見直しは始まったばかり。まずは打診買いをし、その後、ウォッチングしていこう。テクニカル面は、当欄4日大発会号で「2250円を付け、10年7月以来の高値を付けてきた。2200円台前半の壁突破から2500円台相場への発展期待!」と記した通り。知友アナリスト有賀泰夫氏が昨春上梓した「日本の問屋は永遠なり」には、日本独自の加工食品卸売業のキャッシュ創出力について詳細が記されている。●既に1万円台乗せにあと500円と迫ったコスモス薬品はさすがに奨めきれない。が、ようやく、11年3月安値1460円を二番底とし、上昇基調をたどりつつある三菱食品を見直す時はきた。09年12月の戻り高値2645円をクリアした時が、中長期上昇波動入り確認の時とみて、株価の動きを注目していこう。●セブン&アイ(3382)はこの日28円安の2620円引けと一服。だが、昨年8月の戻り高値更新後だと思えば、一息入れるのも当然。変な失速ぶり見せなければ、52週線沿いの中勢上昇基調相場に乗るべきであろう。 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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