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2009/11/13

◆日経平均は前日比34円安の9770円と続落。12日の米国市場は、前週末の原油在庫が予想を上回る増加となり、NY原油先物(12月限)が2.34ドル安の1バレル=76.94ドルと大幅下落した。在庫増は需要低迷が主因とあって、原油や天然ガス関連株売りが膨らんだ。また、株式相場の反落を受け金や原油などリスキーな資産を回避し、ドルは主要通貨に対して上昇した。それでも、米国株は高値を追ってきた後だから、NYダウが100ドル前後下げても悲壮感は乏しい。■しかし、東京市場は暗い。日経平均は、8月末に高値を付けた後、上値が切り下がってきたが、2週連続で中期相場を示唆する26週移動平均線を割り込んで今週の相場を終えたのは厳しい!?企業の今3月期上期決算の発表は峠を越えた。市場低迷の中も、決算動向により個別銘柄でサヤ稼ぎを狙う短期資金の動きがそれなりの賑わいを見せてきたが、それも徐々に沈静化し、市場は閑散・・へと向かうことになりそうだ。海外では、鳩山政権下で日本経済の回復を期待するのは無理との声は強いという。国家100年の計で予算の無駄をなくす事業仕分けに取りかかっているのならともかく、積年の恨みはらさでか的な郵政民営化逆コースへの道をたどる為政者の下で、果たしてどこまで、日本を元気な国に変えることができる?

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◆さて、日経平均が26週線を割れた東京市場、「買いは遅く、売りは早く」の姿勢は変える必要はなさそうだ。むしろ、ここからは、米株低迷時のしこり銘柄叩き売りリスクを考えるべきか。GSユアサ(6674)は5日続落し、7週連続で26週線を割り込み終了した。この日大引後に今3月期予想据え置きを発表した。が、上期連結営業損益、最終損益はともに赤字だった。もともと、リチウムイオン電池増産投資に伴う償却費がここから重荷となると分かってはいたが、先取りして売った格好だ。とはいえ、エコカー向けリチウムイオン電池関連株は出ずっぱりであり、買い疲れ感は強い。GSユアサ急落となれば、関連銘柄は総崩れとなりかねない!原発関連の木村化(6378)は安値後に戻してきた強い動きに期待した。■一方、楽天(4755)はかえって時価総額の大きさを味方とし、1部市場に飽き足らない投資家の買いを集めそうだ。12日に発表した今12月期第3四半期営業利益は25%増とすこぶる好調だ。そして、終値の6万9000円台は、07年1月以来の実に重い上値関門6万7000円台をこじ開けたということだ。急騰後の波乱があれば、拾っていきたい。◆逆に、26週線へのプラスかい離を回復しタッチパネル関連の日写印(7915)、タイ、中国などアジア向け農機が業績を牽引し7週ぶりプラスかい離を回復したクボタ(6326)、13週線が下支えし今週高値更新した朝日インテク(7747)などの短期的な買いを入れる場面が現れるかにも留意したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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