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2006/11/06

◆7日の米中間選挙を前に、史上最高値に買われたNYダウは様子見気分の強い展開が続いている。報道では、市場が贔屓するブッシュ大統領及び与党の共和党に対してアゲインストの風は強く、厳しい結果を予測する向きが多い。ただし、本欄では、<相場上昇基調下、しばし手を休めているだけ>だと見ている。■東京市場は、引き続き決算発表を受け「個別に右往左往しつつ、全般は上値が重い展開」が続いている。先週末までに発表された中間決算の実績、8%増収、14%経常増益に対し、通期の会社側予想といえば、5.3%増収、2.3%経常増益にとどまる。業績の減額修正をしたくないことから引き続き慎重姿勢をとっているとの見方だ。加えて、直近発表される景気指標が、先行きブレーキがかかりそうだと慎重姿勢を促すものが多くなっている。が、業種・セクターや個別銘柄はともかく、総論は「引き続き世界同時上昇相場のなかにある」とみてよい。

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◆本年、ここまで、ずっと世界同時株高の「蚊帳の外」にあるのは、日本の3新興市場。この日、楽天(4755・ジャス)は上値の重さが嫌気され4日続落。また、9月に鳴り物入りで市場に迎えられた交流サイトSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)トップのミクシィ(2121・マザ)が、一時200万円を割り込む大幅安。ソフトバンクが米ニューズ社とSNS事業で提携するとの一部報道があり、競争激化を嫌気した売りが広がった。時価総額の大きな企業はM&A戦略を推進してきたツケを相次ぎ払わされている感がある。新規上場銘柄でも、初値が公募価格を大きく割り込む銘柄が増えている。

◆前週末と銘柄が重なるが、この日も動意を見せた本欄注目株を強気している。●まず、2日引け後に今12月期第3四半期(1〜9月)決算を発表したタムロン(7740・ジャス)は、一時反落場面があったものの3日続伸した。4月20日以来の高値2295円まで買われた。デジタル一眼レフが伸び、コンパクトデジカメ用カメラユニットが大きく伸長、経常利益の通期計画に対する進捗率は84.5%となった。今後、会社側が据え置いた通期業績予想の増額修正を催促する相場が期待できそうだ。4月高値更新から3000円台挑戦を目指す相場展開が予想される。●三菱鉛筆(7976)が1545円まで買われ、4月につけた91年7月以来の15年ぶり高値1530円を突破した。「強気」でGO!10月下旬の今12月期業績予想の上ぶれ修正が引き金となった。●中国・インド事業で業容拡大が期待され、ホンダ系の自動車部品の一角を担う重要な存在であるエイチワン(5989・ジャス)は、10月27日の今3月期業績予想の増額修正発表を買う動きが続く。94年の新規上場直後につけた旧ヒラタ時代の最高値2183円への挑戦が始まっている。■新日鉄関連株では太平工(1819)が10月25日の戻り高値396円を突破してきた。10月に、9月中間期業績予想を大幅増額修正したことが引き金となり低位材料株人気に乗ったものだけに、好人気が続きそうだ。

◆一方、本欄強気の不動産ファンド株や不動産株が急落した。官による法規制強化の流れなど逆風が強まっている。いったん、「当面の利益を確定する売り」を推奨する。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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