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2012/06/05

◆日経平均は前日比86円高の8382円と5日ぶりに反発した。直近4日間で362円(4.2%)下げていたことから買い戻しなどが優勢となった。ファストリ(9983)が1550円安しないで前日と同値引けだったとすれば、日経平均の上げ幅はどのくらい積み増しされた?70円前後か?ここまで、欧州債務危機を背景にユーロが急落(円は急騰)。欧州経済が後退し、中国景気が減速したうえ、米経済まで堅調との見方を崩す経済指標の発表が相次いだことから、ユーロの売り持ちが膨らみ、円買いを膨らましてきたが、この日は、G7財務相・中央銀行総裁の電話協議が5日に行われると伝わったことを受け、円売りユーロ買いが広がった。前日にスペイン国債の利回りが低下し、日銀の為替介入懸念から円が対ドルで5日ぶりに、対ユーロでは7日ぶりに反落したことから、輸出関連セクターに買い戻しが流入。前日のNY原油先物が5日ぶりに急反発したことに後押しされ素材、資源関連株も大きく反発。金融関連もまた上昇した。一方、ここまでディフェンシブストックとして強張ってきた内需関連は乗り換え売りなどに値下がり、あるいは値上がり率下位にとどまった。

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◆出来高上位30銘柄をチェックすると、きょうは28銘柄が上げ、2銘柄が下げたのみだ。しかし、きのうまでの6月入り2日間は2勝28敗、1勝29敗と極端な数値となっており、きょうはそのうちの半分をひっくり返した感じだ。ちなみに、日経平均は4月に563円下落し、5月は978円まで下げ幅を拡大した。5月の出来高上位30銘柄を見ると、20銘柄以上が下げた日は10日間あり、20銘柄以上が上げた日は3日にすぎない。6月17日のギリシャ再選挙の結果や選挙後の動向に不透明感が強い。さらに、ギリシャGDPの5倍弱の規模を有するスペインに対し、各国政府・金融機関は神経を尖らせている。

◆大塚HD(4578)はわずかに反落も週足上昇基調は崩れないでいる。4月に薬価改定があったものの、今3年3月期も2ケタ増益で4期連続最高益更新見通しにあり、予想PERは12倍台にとどまる。しかも、主力の抗精神病薬(統合失調症治療薬)「エビリファイ」が国内外で伸長。 今期予想PERは12倍台にとどまる。2400円を挟んだ上場来高値圏でのもみ合いが3月下旬来続いている。いったん、全般地合いに引きづられ2200円割れ水準にある52週移動平均線まで下げる可能性があり、当分、目を離すことのできない相場が続きそうだ。このことは、●4月に付けた05年6月以来の高値2313円から大きく下げることもなく、再度、4月高値に挑戦中のマクドナルド(2702)にもいえること。●逆に、4月に1110円まで戻し、3月の05年4月以来の高値1122円に迫った後、前日には757円まで一本調子で下げたアンリツ(6754)はスマホ製造用やLTE関連などを中心に主力の計測機器が拡大中だ。リバウンド狙いの相場時には動きを見て、飛び乗りしたい銘柄でもあるが・・、さて。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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