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2012/09/04

◆日経平均、TOPIXとも小幅ながら4日続落。日経平均は8775円と8月6日以来ほぼ1カ月ぶりの安値水準引けとなった。3日のユーロ市場では、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の「3年程度の南欧国債入札は問題ない」との不規則発言でユーロが上げ円は続落。また、中国の8月製造業PMIやユーロ圏8月製造業活動も縮小したことに対しては「追加金融緩和期待」が高まったといい、欧州株はそろって続伸したとの解説も。米国は祝日休場も、NY金現物(先物は休場)が5カ月ぶり高値を付け、NY原油電子取引(先物は休場)も急伸。東京市場の輸出関連や素材・資源関連セクターを後押しし33業種のうち輸出関連と資源エネルギー関連12業種が上昇。しかし、内需関連、金融関連など21業種が下げ日経平均、TOPIXとも続落した・・。

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◆ただ、株式、商品、為替など各市場では「もっと、追加金融緩和を!」の声が大勢を占めている?バーナンキFRB議長は前週末31日の講演で「成長を促進し失業を減少させるためには、必要に応じて追加緩和策を講じる」と先のFOMCの声明での言葉を繰り返した。しかし、「景気浮揚がはかばかしくないのは『構造的な問題』だ。金融さえじゃぶじゃぶ状況とすれば景気は良くなるとの見方は間違いであり、目先勝負の市場関係者をつかのま喜ばすだけだ。やがて高い夢の代金を払わされることになる」との指摘もある。もっとも、東京株式市場は「カヤの外」?売買代金の6〜7割を占める海外勢がそっぽむいてしまうと閑古鳥が鳴く市場と化してしまう・・。

◆さて、上記に紹介したように、当欄がここまで主戦としてきた小売・外食をはじめとした内需関連の多くがこの日急反落。2月安値から株価倍化達成のコスモス薬品(3349)は8月の上場来高値7060円からこの日大引けは6480円と下落、長めの調整相場に入ったとしても不思議ではない。●マクドナルド(2702)は4月高値2313円からの調整相場が続いている。直近では筆者の姿勢にブレが目立つが、09年3月以来下値サポートラインとなってきた52週移動平均線が引き続き下値支持線となる間は、ウォッチングを継続する。●セブン&アイ(3382)は8月高値2659円からこの日終値2370円までほぼ一本調子の下げ。200日線なら2322円と余裕は50円弱とほとんどない。月足では8月に「上ヒゲの長い小幅陰線足」を引いており、調整色を強める可能性は大だ。もっとも、長期下落基調から昨年3月にホールディング・カンパニー化後の最安値1755円をつけて新たな歴史をスタートさせたばかりであり、どういう格好で下げ止まるか引き続き注目していこう。●WNIウェザ(4825)は8月高値3095円に対し9月3日戻り高値は3085円とわすか10円だが未達。いったん「利益確定売り」とする。が、なお、長期相場に期待。3日の日経新聞では、「中国の調査船として初めて北極海を横断した砕氷船『雲竜』がこれまでほとんど利用されていない北極点近くを経由する別のルートで中国に戻ることが分かった」と報じ、「地球温暖化で氷が薄くなっているためロシアの排他的経済水域(EEZ)の外の公海を航行する」ことが可能となるという。公海通行となれば、これまで払ってきたロシアの通行料が不用となり、日本など北極海航路利用が進むため、同社の海運向け最適航路情報提供が拡大する可能性が大だ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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