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2005/04/12

◆2日連続の全面安となった。精密機器を除く32業種が続落した。売買代金も連日の1兆円割れである。ただ、平均株価の値下がり幅は2日間で200円強と不安を覚えるほどではない。本欄が月初めになにかしっくり来ないといっていたほどの下げではない。が、依然、ここから積極的に攻めていこうという感じを得ることができないでいる。先週、平均株価は実線200円強の長大週足陽線となり、今週以降の1万2000円乗せを期待させるチャートで終ったが、その多くをこの2日間で失った。きのうも指摘したように、日米中のトライアングルの上でバランスしている日本経済・株式市場(実際はそんな単純なものではないが)が、足かせとなっているのだ。ただ、1バレル105ドル説まで登場の原油価格は、米国要因を除けばこの50ドル台でとどまるはず。問題は60ドル台に踏み込んだ場合。テクニカル面及び心理面で世界経済や市場は厳しい状況に追い込まれる。中国の反日デモは中国政府次第で限定的なものにとどまるが、中国では草の根レベルから反中央・地方行政府へのデモが多発しているといわれる。既に、中国には約1億人のクリスチャンがいるといわれているが、これは経済発展から取り残された農村・山村地方の人々が信仰に道を求めた結果だという。

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◆株価下落の直接的要因は、円安を嫌った海外投資家売りと先物取引にかかる裁定売り。米国株が原油価格や長期国債金利がピークアウトすれば反発に転じるとは当然のようだが、そう簡単ではない。足元来週から米企業の1〜3月(1Q)期決算発表で2Qにかけての企業業績が回復に向かうかも米国株のポイント。また、日本企業も再来週から前3月期決算発表が本格化する。■ソニー(6758)などハイテク・エレクトロニクス企業は今期決算で上期の落ち込みが予想される。アテネ五輪と猛暑の反動だが、下期からの回復振りに注目しよう。ソニーは下げ渋りが見え始めれば買えばよい。◎イビデン(4062)は増額修正が逆に利食い売りを呼んだが、突っ込み待ち。◎本欄注目の奥村組(1833)が高値圏で頑強だ。ここは上値を追う動きが出ればつきたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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