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2007/08/17

◆「日経平均株価874円、5.42%の大幅安で1万5273円。2000年4月のITバブル崩壊時以来の下げ」、「時価総額は約9カ月ぶりに500兆円割れ」、「東証1部の値下がり銘柄数1620、一方、値上がりはわずか87」、「東京為替市場では一時1ドル=111円61銭、1ユーロ=149円27銭の大幅円高」・・、2月末の中国発世界同時株安以来の下げらしい下げとなった。じわじわと締め上げられるよりも、この日の男性的な下げは、厳しくはあるが、かえってすっきりした感もある。■前日16日の米国株は引けにかけプラスに転じた。しかし、「米国住宅ローン問題から始まった株式・金融市場の崩落」の結果、住宅ローンから派生させたさまざまな金融商品がどのくらいの規模あり、そのうち破綻が懸念される金額は?不透明感が恐怖を生み。現実のヘッジファンド解約申し込みが換金売りを生む。そしてまた、株式市場だけでなく、この日の為替市場で円買いドル、ユーロ売りに、16日の国際商品市場では原油先物、金、非鉄など一次産品売りに、直近の世界の株式売りをみて、「これまでとは逆の、円キャリー(借り)解消(従来は低金利の日本円を調達し、高金利の金融資産に投資をする円キャリー取引をしていた)の動きを急がせたようだ。

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◆米FRBは17日朝方、公定歩合の引き下げを発表した。「連鎖株安歯止めへ、0.5%引き下げ5.75%」とした。これを受け、欧州株は後半上げに転じ、米国株は買いものでスタート後上げ幅を縮小する場面があり、その後、大引けにかけ買い直される展開となった。円は一転、円安に転じた。

◆日経平均は、03年4月の大底7603円を基点に上昇転換し、今年2月28日のザラ場高値1万8300円まで上昇してきた。この間、長期波動をサポートしてきたのは52週移動平均線であり24カ月線だったが、17日に両線を割り込んでしまった。52週線に対しマイナス10.4%、24カ月線に6.4%のマイナスかい離幅。個別銘柄ではもっと大幅なマイナスかい離銘柄が続出し。7月後半からの下げで次第に弱気が膨れ上がった。その間、「売られすぎ」を示唆する銘柄が続出したが、流れに流されていった。

◆車の低公害ディーゼルエンジン関連株として注目の三桜工(6584)はこの日、918円寄り付き、100円ストップ安の839円となった。また、同関連株のボッシュ(6041)は7月25日の年初来高値647円から、この日26円安の522円まで売られ、3月の年初来安値を更新した。しかし、三桜工は今3月期増収大幅経常増益で、15期ぶりに過去最高更新の見通しにある。一方、ボッシュは好採算の従来型燃料噴射装置に代わり、デンソー(6902)が開発し、現在、ドイツ・ボッシュが世界シェアトップとなっているコモンレールと呼ばれる新燃料噴射装置への切り替えを進めているため、先行負担が大きくなっており、今期経常減益見通しにあるが、期を追う毎に採算が改善、収益を押し上げるとの期待感がある。株価底値圏で売られすぎ指標が相次いだここから買っていきたい。■「ショック安からの反騰局面は、一番大きく下げたものから買っていけ!」だが、長期注目株で瞬間999円まで叩かれた島津製(7701)や、来年前半までの推奨銘柄トウアバルブ(6466・東2)に期待。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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