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2011/03/08

◆日経平均は前日比20円高の1万525円と反発したが、TOPIXは続落した。1部市場全銘柄、日経225指数採用銘柄とも値下り銘柄数が多かったものの、ファストリ(9983)、テルモ(4543)、ヤフー(4689)など値上がり寄与度の高い値嵩株の上昇で日経平均は上げに転じた。逆に、TOPIXは指数寄与度の高い銀行株が下げたことが響いた。7日の海外市場では、リビアの戦闘激化などを受けNY原油先物(4月限)は一時1バレル=106.95ドルを付け、終値でも上げ幅は縮小したものの105ドル台とほぼ2年5カ月半ぶりの高値引けだった。NY金先物は一時過去最高値を更新した後、上げ幅を縮めて終了した。円は小幅に上昇し、NYダウは続落した。しかし、東京外為市場では、円がドルに対し小反落で推移し、対ユーロでは4日ぶりに反落。輸出関連の一角が反発し内需株の一部も堅調だった。模様眺め気分は強く、日経平均の終日上下幅は56円にとどまった。が、時間外取引で原油価格が下げたことを受け、アジア各国市場がそろって上昇したこともあって東京市場を後押しした。しかし、越えなければならないハードルがいくつも市場の前に横たわっている。リビア混乱や北アフリカ・中東情勢は、商品市況動向とあいまって目下、世界のマーケットの注目点だ。が、ユーロの財政不安が消えたわけではなく、ECBの4月金利引き上げ実施後の動きに注目する必要がある。日本の国債格付けの更なる引き下げも不可避であり、目の前の道はなお難渋となりそうだ。もっとも、マーケットは「良い話、悪い話どちらも皆が知ってしまえば終りの世界」。「何がおこるか分からないから面白い!のが、マーケット」とつぶやきつつあすを待とう!

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◆セルシード(7776)は連日で荒っぽい値動きとなっている。きょうの急騰は7日に、移植用「心筋再生パッチ」を使用した心疾患治療技術で日本での特許を取得したと発表したことが材料視されたものだ。細胞シート再生医療を展開する同社には心筋再生パッチが最大のポテンシャルを有すものであり、1月には欧州で特許が成立と発表済み。来週やっと上場1年目を迎える同社株だが、値動きの軽さも手伝って年初から思惑相場に発展している。きょう時点で、日足、週足チャートとも、良いパターンが続いており、引き続き期待したい。●一方、実に地味に、わずかに1日1歩だけ進む日々が続くマクドナルド(2702)は52週線から浮き上がりつつあるここはなお強気で拾っていきたい。7日発表の2月度既存店売上高は3カ月連続でプラスだった。客単価が前年同月比8.5%低下したものの、来店客数が14.0%増と昨年1月以来の2ケタ増となった。営業店舗数は前年比11%減少したが、1店舗当たり売上高は10.3%と事業改革効果が確実に現われている。●タムロン(7740)は4日続伸し1903円引け。終値1900円台回復はリーマン・ショック時の08年9月第2週以来だ。26週線もしくは52週線まで押さば拾えの動きが続いている間は中勢「強気」で臨むべきであろう。●原子力関連の東芝プラ(1983)は日足、週足ベース、つまり短・中期相場ではまるで愛嬌がないチャートだ。しかし、月足でみる長期チャートは24カ月移動平均線沿いに上昇基調を刻む実に美しい線となる。壁は1200〜1300円台前半。全般急落相場時に1000円処まで下げたところを待ち伏せしたい。 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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