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2011/01/11

◆1月第2週初め、日経平均は前週末比30円安の1万510円と3日ぶりに反落した。ただ、TOPIXは0.52ポイント高の926.9と小幅に3日続伸した。3連休中の海外市場では、米長期金利の低下、ポルトガルへの金融支援問題の燻りなど欧州懸念は消えずユーロが対ドルで4日続落した。10日のNY円は82円台後半に上昇し、NYダウは3日続落した。この流れを受け、東京外為市場で円が対ユーロで続伸し、対ドルで反発した。金融関連が下げ、輸出関連は強弱が別れた。一方、NY原油・金など商品市況高を背景に資源関連株が上げ、アナリストが業界判断を引き上げた鉄鋼株も上昇した。出来高上位30銘柄中に4ケタ銘柄は連日でゼロだった。TOPIX大型指数がわずかながら下げたのに対し中型株指数がわずかに上昇し、小型株指数は上昇率を0.90%と伸ばした。日経平均採用銘柄は52%が下げたが、1部全上場銘柄では64%が値上り、と分かれた。東証マザーズ市場やジャスダック市場を含め、値動きの軽い低位小型・材料株に買いが広がる展開となった。出来高は、前週末比1.7億株減ったものの21.1億株と3日連続で20億株を超え、買いエネルギーが依然衰えていないことを示した。20億株を超えて出来高が推移している間は買い優勢の展開が予想されるが、どこまで自力走行出来ているかは疑問。海外株式市況や為替動向横目の動きが続きそうだが、この日、小型材料株に短期資金が流入した流れが続いてくれるかどうかに注目したい。

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◆今さら、追いかけての「買い」は高リスクすぎる。が、ナブテスコ(6268)の上げっぷりは見事。リーマン・ショック後の08年10月に432円の新生上場後最安値をつけた後、調整場面はあったもののほぼ一本調子の上げできょう1837円まで上昇。07年に付けた新生上場後高値2000円が目前となった。なぜ?これは、スクリーン(7735)にも共通することだが、今3月期連結業績が様変わりに好転する見通しとなったこと。かつ、同業他社が来期業績の伸び鈍化が予想されるなか、来12年3月期も続伸、過去最高更新が予想されることだ。●ナブテスコは制御装置大手。鉄道車両用精密減速機が伸び、産業用ロボット関節向けで高シェアを有す。新興国向けに伸び、想定を大幅に上回る業容拡大が予想されることが背景だ。●スクリーンは半導体製造装置が主力で、売上の半分以上がアジア・オセアニア向け。もともと精密描画装置など画像処理装置が得意の企業。現在は、昨秋投入した半導体の微細化、工程の高速化に対応する新型の牧葉式洗浄装置の評判が追い風となっている。ここに至って力を入れてもリスクは高いが、09年3月に付けた109円の上場来安値を基点に株価はほぼ6倍化したものの、まだ、600円台前半に過ぎない。「買い」ウォッチング銘柄として引き続きピックアップし続けたい。●アンリツ(6754)が702円の年初来高値を付けた。08年10月に付けた1975年以来33年ぶり安値172円からの26週移動平均線沿いの上昇基調が続いている。計測機器を手がけていることがここから注目度アップにつながると考えている。移動体通信向け強化も注目されてよい。飛びつき買いはダメも、いまさらながら、突っ込み場面を待望しつつウォッチングを開始しよう。●当欄注目株のシスメックス(6869)も52週線が下支えし、上値をうかがう格好が鮮明となりつつある! 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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