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2005/07/22

◆中国は21日夜、人民元を2.1%引き上げると発表した。直近までの円安ドル高が一転し円高ドル安に転じ、平均株価は1万1600円台へと後退した。しかし、「人民元ショック」という言葉は聞かれなかった。市場では、この夏にも引き上げるとみていたうえ、引き上げ幅が小幅だったことからだ。もっとも引き下げ幅が小さなことから、今後、小刻みの人民元切り上げが行われるとみてよい。それでも、市場へのインパクトは徐々に小さくなっていこう。最初の衝撃は大きくても、2度目はもっと強烈な衝撃でなければ「人は慣れてしまう」からだ。中国・上海総合株価指数は今にも1000ポイントを割れそうな水準であえいでいたが、きょうは2.5%上昇。1000ポイント割れに46ポイント超の糊代を得た。■きょう、時価総額上位10社中かろうじて横ばいを保ったのは武田薬(4502)のみで、残りは下落。円安に主導され、輸出関連株など大型株優位の展開となっていたことから、きょうは時価総額の大きな主力株中心に利益確定売りが出やすくなっていたのだ。輸出ハイテク株、自動車関連株が下げを主導した、しかし、ショックが大きくないことから、大型株はこれからも折にふれ人気場面を迎えることとなりそうだ。また、来週は4〜6月期決算発表が一気に膨れ上がる。個別の業績を重視した目先資金の八艘飛び的相場が市場を跋扈する可能性が高そうだ。

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◆きのう973円の90年1月以来の高値をつけたダイハツ(7262)が続落、20日に450円の2000年2月以来ほぼ5年半ぶり高値を付けたマツダ(7261)は反落した。直近の上昇から考えればいいタイミングで調整を迎えることができたとみて、買い場探しに出かけよう。◎若干の失望はTPR(6463)。きのう2月以来となる1300円台乗せを果たしたものの、きょうはあっさり反落したからだ。しかし、6月初めから1カ月半以上の1200円台での下値鍛錬はいきているはずもし軟調相場に転じたとしても下値は限定的とみてよい。■きょう元気だったのは不動産関連株。東急不(8815)は依然8年ぶり高値圏で頑強な展開となっており、一段高を目指す動きは不変。◎改めて注目したいのは平和不(8803)。住宅やマンション分譲の有無で収益は凹凸があるものの、現井阪社長就任以降一般ビル賃貸などへの展開を急ぎ収益力は大幅に向上。今3月期は大幅増収増益だが、来期は大型案件がなくなり減収減益見込み。しかし、落ち込み幅はひところに比べて限定的。来期1株利益は25円台の予想。3月高値を突破し、7年ぶりの500円台相場入りが期待できそうだ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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