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2007/12/04

◆4日のアジア14主要株式市場星取表は10勝4敗だった。下落組にはインド、マレーシアが含まれているが、これは過去最高値水準で推移しており。年初来高値からでも2ケタ以上下げている日本、スリランカとは異にする。米国株の場合、サブプライムにかかる景気後退懸念と金融政策など当局の施策による景気浮上期待との綱引きが続いており、市場は一喜一憂が続く。■需給面を見ると、日本では、自社株買いの急増、オイルマネーや中国の政府系ファンドへの期待感が高まっている。一方、金商法施行に伴い投信、個人マネーの流入が期待薄となっている。加えて、証券優遇税制の撤廃論議が盛んになるなか、2001年の「緊急投資優遇措置」として導入された、「01年11月末〜02年12月末購入の株式を、05年〜07年に売却した場合は、購入金額1000万円まで、売却益にかかる税金は非課税」措置があるが、期限切れは目前。引き続き市場にはマイナス要因となる。■テクニカル面では、<日経平均株価は11月安値から反発相場を経て「三段下げ」もありうる>パターンさえ予想される「弱気チャート」を描いており、<「買い」ばかりでは戦いは難しく、「戻りは売るべし」>を示唆している。

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◆海運株が下げ止まらない。11月29〜30日には「バルチック海運株指数」が反発したといい、久々に、値上がり率上位に海運各社株が並んだ。が、TOPIX業種別株価指数で海運株は4日、1410ポイントと大幅下落。これは今年4月25日以来の安値水準。10月15日に2003の最高値を付けた後、ほぼ一本調子の下げで11月19日には200日移動平均線を、11月22日の週には<中長期相場の動向を見る52週線を割り込んでしまった>。これは06年9月22日の週以来のことだ。海運株はここからはリバウンド相場はあっても、「天井は打ってしまった、戻り売り銘柄」の域は脱せないであろう。■一方、ネット関連株に代表される新興3市場は昨年1月以来、「よく下がった」。結果、直近は日経平均の続落商状と同一軌道を描かずに、「反騰相場を描きつつある」。先行きファンド設定増も想定される。時価総額上位株を中心に、ポートフォリオを組みたい。東証マザーズ時価総額1、2位のDENA(2432・マザ)、ミクシィ(2121)は上場来高値更新が続く。本欄は引き続き、60万円台ならバイオベンチャーで新薬上市第1号の期待がかかるアンジェスMG(4563・マザ)に妙味大という見解を変える必要はない、との姿勢。また、大証ヘラクレスでは時価総額2位で、先週にはトップのダヴィンチ(4314・ヘラ)と順位を交代したこともあり、先物など取扱商品拡大が続く大証(8697・ヘラ)は一段上の相場を期待している。ここ好人気が続く同7位のぐるなび(2440・ヘラ)などとともに注目したい。

◆前週、韓国で鳥インフルエンザでの死亡者があり、3日には中国江蘇省で男性が死亡との報道があった。国内でも「今年のインフルエンザの流行は記録的な早さ」。患者数は急増しており1987年以降20年間でもっとも早く、新型インフルエンザにも要注意という。既に、抗ウィルス不織布を開発中のダイワボウ(3107)が前週来好人気となっている。小林製薬(4967)やみらかHD(4544)もチャート妙味あり、ワクチン製造子会社デンカ生研を完全会社化する電化(4061)、シキボウ(3109)も人気化?

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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