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2009/04/10

◆日経平均株価は8964円と続伸。前場寄り付きから9000円台に乗せるなど一時、1月8日以来3カ月ぶりに9000円台を付けた。9日の米国株急騰を受けて買いが先行した。3月安値から5週目となる今週だったが、当欄想定を超えた強い動きが続き、週足は5週連続陽線となった。今後は、1月7日のザラ場高値9325円、そして、1月に果たせなかった昨年11月5日の戻り高値9521円を突破することができるかが、ここからの大きなポイントとなる。昨年11月の水準を突破してはじめて、昨年10月28日に付けたバブル後安値6994円を大底とし、今年3月10日に付けた7021円を二番底としたW底を確認。中勢上昇基調入りが鮮明化することになる。2008年は3月安値から6月の戻り高値まで12週の反騰相場が見られたが、それほど強気でない当欄には戸惑いが残る。

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◆週明け13日は、10日の米国市場が休場となっており、日本自身の材料に反応する格好の相場となる。週明け米市場は通常商いで、14日から米国市場にらみの相場が始まる?9日の米国株は、寄り付き前に米銀ウェルズ・ファーゴの好決算見通し発表を受け、金融株から大幅高でスタート。もっとも、米金融機関の決算発表は、4月20日過ぎ(第4週央)頃まで続く。高値警戒感と強気とが綱引きをするなか、決算動向に一喜一憂する時間が続きそうだ。

◆さて、東京市場で業種別TOPIX指数で値下り率トップとなったのは銀行株だ!9日の米国では銀行株が牽引し金融株が上昇した。しかし、三井住友FG(8316)が大引けで500円安の3110円ストップ安で比例配分となり、なお、ストップ安売り気配で1901万株の売り注文を残し、悪役となった。9日に、前09年3月期連結業績予想の減額修正と最大8000億円規模の公募増資計画を発表したことから、株主価値が約28%希薄化することを懸念した売りが膨らんだ。世界的金融危機を受け経営環境が悪化、投資有価証券減損や与信関係費用の拡大が背景。公募増資は財務基盤を強化するためという。■希薄化以上に懸念されたのは、大型増資前に株価が売り叩かれること。昨年10〜12月には三菱UFJ(8306)が仕掛け的な売りにより、公募発行を登録してから発行までの間に約26%の大幅下落。今年2〜3月には野村(8604)が同様に約10%下げた。もちろん、両期間とも全般相場が大弱気に傾いていた時であり、3月安値から上値を追ってきた今回とは状況が異なる。また、日経平均はW底をうち、中勢上昇基調入りを鮮明化する可能性もある。注目しつつ様子を見たい。

◆農業関連株ではクボタ(6326)が623円まで買われ、6日の直近高値を更新した。1月6日の年初来高値667円が次ぎのターゲットとなる。2月の年初来安値423円からの反騰だけに、利益確定売りが出やすくなっている。ただ、終値で200日移動平均線を上抜いたのは、昨年9月3日以来7カ月ぶりのこと。あとは、きょう現在625円にある52週線を下値サポートラインした時、07年2月の二番天井以降の下げ相場が終り、中勢上昇基調入りとなる・・。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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