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2010/09/17

◆9月第3週末、日経平均は前日比116円高の9626円と反発した。円は、引き続き円売り介入警戒から対ドルで85円台後半と弱含みとなり、対ユーロでは112円台半ば(17時では112円81銭と1円67銭)と3日続落した。加えて、アジア株式市場では中国・上海総合指数が小安かったものの、他の主要市場そろって急伸したことなどが後押しした。輸出関連セクターが続伸し、前日値下がり上位となった金融、素材・資源関連セクターが値上がり率上位となった。市場筋推計の「外資系証券の朝寄り付き前成行き注文状況」によれば、今週13日〜17日合計で、買い株数1億1280万株に対し売りは8220万株で、差し引き3060万株の3週連続買い越しとなった。売買シェア3分の2を占める外国人投資家が買い越したことが主因であろうが、その中身は分からない。ただ、これまで記したように、日経平均株価の週足は概ね9000円を挟む相場のなか、前週まで3週間連続で「底値圏で下ヒゲを引き」、底練り、買いサインを発していた。政府・日銀の円売り介入が奏功したこともある。上値調べの相場が続いてもらいたいものだ。決めるのは、欧米の景気動向と金利状況。そして、為替市場。

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◆来週の東京市場は、休日が2日挟まれており、3日間の細切れタイムテーブル。中国、韓国市場が3日間、香港が1日の休場と東アジア市場は休みが多い。また、中国市場は10月1日から7日まで国慶節で休場・・。米国では来週、21日のFOMC(公開市場委員会)、のほか、月曜から金曜日まで毎日、住宅関連指標の発表があり、一喜一憂場面?また、民主党政権に期待は無理。とはいえ、市場との対話してほしいもの。期待していない分、瓢箪から駒となればいいのだが・・。■出来高は、前日比1億5720万株減の16億7212万株と2日連続で減少し、8月の月間平均15億6624万株水準並みに近づいた。現状水準を維持するためには15億株台は最低必要とみられる・・、が、1万円台回復は、よほどラッキーな何かがなければ現在の出来高水準では厳しい。

◆気になるのは国内証券トップの野村HD(8604)。この日、全33業種中値下がりしたのは4業種だったが、証券・商品先物は0.5%下げて値下がり率2位となった。全般堅調展開のなか少数派の値下がり業種に終ったのは、国内証券トップの野村が3日連続で5000万株を超える大商いのなか3日連続で年初来安値を更新したことが響いたもの。「8500万株弱の信用買い残株数を嫌気した売り」とか「持ち合い解消の売り」との声が聞かれたが・・、気にかかる。きょうの安値は440円。09年3月に付けたリーマン・ショック後の安値403円はそれほど遠い距離ではない。日経平均は4月5日にリーマン・ショック後高値を付けた後、欧州財政危機から続落基調に転じ、米国景気懸念、円高懸念・・に、8月下旬から9000円割れを見たが、きょうは9600円台。しかし、野村は・・。

◆26週、52週線沿いの上昇基調銘柄から、リチウムイオン電池正極材の戸田工(4100)、10月1日から売買単位が100株になるナブテスコ(6268)、日本調剤(3341)などに引き続き期待している。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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