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2008/12/29

◆29日、08年相場大納会を明日に控えた東京株式市場で、日経平均株価は8747円65銭と小幅ながら3日続伸となった。ただ、出来高は12億4160億円、売買代金7412億円と薄商いが続いた。それでも、12月の月足は陽線示現にむけ小幅ながら283円ののり代で大納会を待つことになり、第二次大戦後初めての7カ月連続陰線は免れそうだ。前週末26日の米国株は小幅続伸。FRBがGMの自動車ローンを手掛ける子会社による銀行持ち株会社化を承認したことが好感された自動車株やNY原油高を受けた石油株が牽引した。

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◆2008年は「残酷な年」だった。新年大発会は1万5155円寄り付きで、同日終値では1万4691円、616円安のスタートとなった。そこから、7週連続「週足陰線」となり、3月安値1万1691円まで転びようやく反転。そして、7月洞爺湖サミットを旗印に原発関連株を初めとした脱炭素化社会(環境)関連銘柄が逆行高となるところまでは、読めた。しかし、6月6日の1万4601円まで25%上昇した後、NY原油先物価格の暴騰(7月11日高値1バレル=147.27ドル)をはじめとした石炭、鉄鉱石から非鉄・貴金属、穀物・・など資源・商品価格の高騰は一夜にして消え、9月以降は、米国発の金融危機が世界景気後退へと発展、米自動車大手の危機に広がり、つなぎ融資などで新春に課題を先送りした。

◆三井住友海上(8725)が業界再々編期待から活況裏に3連騰した。11月21日の最安値1635円から78%の大幅上昇だ。5月のホールディングス化後の高値4500円から下を向いた相場が続いてきただけに、もう少し上値を試す相場がほしいもの。ただ、上値関門となってきた75日移動平均線に肉薄していることが懸念材料。これを突破し、下値サポートラインとし、年明け後も上値を探る動きが続けばいいのだが。

◆コスモス薬品(3349)は九州を地盤とするドラッグストアチェーン。12月に入り1400円台を回復してきた。04年の新規上場だが、05年11月高値から今年10月の上場来安値900円までほぼ一本調子の下げとなった。しかし、来年4月に改正薬事法が施行され、コンビニなどとの競争激化が言われるなか、ドラッグ業界も業界再編の思惑が広がる可能性は大と見てよい。同社には先に九州地盤のファミリレストランを展開するジョイフル(9942)と出店などで提携するとの報道があったが、ドラッグストアには法改正後、取扱薬品拡大や24時間営業が可能となり、コンビニとの差別化を図ることで業容拡大も可能となる。今09年5月期は2ケタ増収2ケタ経常増益見通しにあり、予想PERは13倍。地味系分を除いても、15倍超のPERがあっても不思議ないとみる。

◆ネットワン(7518)が一時18万4500円まで買われ18日に付けた年初来高値18万4000円を更新した。10月10日には瞬間10万9400円まで叩かれ、今春3月以来の安値を付けたものの、その直後から、急反転。11月、12月と年初来高値を積み上げてきた。今2009年3月期は3割増益見通しにあり、下値切り上げの好チャート銘柄として、引き続き買いが先行する展開となっている。新春相場でも注目していきたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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