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2009/06/16

◆日経平均は286円安の9752円と4週間ぶりに続落し、3日ぶりに1万円台割れとなった。景気指標の悪化を受けた欧米株の大幅反落、ドル安円高などが嫌気され、利益確定売りが膨らみ、ほぼ全面安となった。15日の欧州株式市場では、欧州中央銀行が、「ユーロ圏の銀行は2010年までに総額約28兆円の不良資産処理が必要との試算を発表したことから軒並み安となった。米国市場では、取引前に発表された6月NY連銀景気指数が悪化したことから利益確定売りが広がった。加えて、ロシアからのドル信認発言を受け、ドル高ユーロ安が進行、原油や非鉄貴金属、穀物など商品市況が急落。5月住宅市場指数が悪化したことも重なり、利益確定売りが広がりNYダウは187ドル強の急落で終った。

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◆さて、きょうのGSユアサ(6674)は24円高の1049円の大引けで、一時1059円最高値を付けた。出来高は7871万株と高水準。つれて、リチウムイオン電池を手掛ける新神戸電(6934)も43円高の1027円まで上げ、昨年7月30日以来の4ケタを回復した。両社にとって、自動車用リチウムイオン電池が利益を稼ぎだすまでには時間を要することから、投資判断を厳しくしているアナリストがいれば、強気のアナリストもいる。当欄では、株価チャートや需給をチェックしながら、注目していきたい。

◆次世代ディスプレイ有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)に向けた有機材料や風力発電、太陽電地材料、地熱発電、蓄電池関連株として当欄注目の出光興産(5019)は一時460円安の8720円まで下げる急反落。5月25日終値7640円からきのう15日高値9250円まで21%上昇したが、他の銘柄ならともかく同社株には大幅高といえる。全般波乱期入りとなれば、ウォッチングする投資家は急減するだろう。株価は、前日には24カ月線に急接近している。あせらず落ち着き処をみて拾っていこう。

◆農業関連株も利益確定売りが広がりそうだ。クボタ(6326)は24カ月線を上抜いたところで調整に入った格好となっている。週足ベースでは、26週線が52週線を上抜く日を待つ格好となっており、600円台前半までの急落はあっても当然とみつつ様子をうかがいたい。

◆介護関連株の星取表は5勝3敗。主戦のニチイ学館(9792)が6日続伸した。一時39円高の894円まで買われ、4月16日に付けた、これを突破しなければ、上昇相場入りはないという目標株価907円に後13円と迫る場面があった。願わくばスムーズに高値をクリアしてほしい。が、無理する必要はない。全般相場を横目にウォチングを続けよう。

◆軟調展開が続く医薬品相場のなかで、ツムラ(4540)は4月6日に付けた年初来安値安値2385円を基点に、上げ下げを繰り返しながらも上昇基調を刻んでいる。2800円前半にある200日移動平均線から下の水準から、全般相場を伺いつつ打診買いをしたい。今10年3月期連結業績予想は、主力の医療用漢方薬の伸長を背景に引き続き順調見通しにある。予想PER18倍台に割高感は乏しく、信用需給も売り長だ。いずれにしても、相場は目先節目を迎えており、全般相場を横目に慎重さが要求されるところではある。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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