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2011/03/03

◆日経平均は前日比93円高の1万586円と反発。2日の米国株式市場は前の日とは違った。NY原油先物は連日で1バレル=100ドル台越え、金先物(いずれも4月限)も続伸し連日で過去最高値を更新した。そして、欧州株は続落したものの、NYダウ、S&P500種指数とも、2月米民間部門雇用者数が市場予想以上に増加し、ベージュブック(地区連銀経済報告)でも労働市場の改善が指摘されたことを手掛かりに小幅高に転じた。前日の日本株が全面安だったうえ、日本株の羅針盤である米株堅調、アジア株も上海総合指数を除き上昇したことから、輸出関連、素材・資源関連などの買い戻しを誘い、TOPIX業種別株価指数は全33業種中31が上げた。下げたのは空運と市場環境が厳しい証券・商品先物の2業種にとどまった。もっとも、中東・北アフリカ情勢や原油需給がどうなるかは、誰も断定することは出来ない。慎重な姿勢がやはり必要であろう。

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◆3日付けの日経新聞朝刊は、「マクドナルド(2702)が店舗を大型化する。全メニューを提供できる店舗の比率を現在の54%から85%に引き上げ、ドライブスルー機能も強化する。不採算の小型店を中心に大量閉鎖がほぼ完了したのを機に集客力を高めて、攻勢をかける」と報じた。同社の店舗戦略が新たな段階に入り、一段の業容拡大を目指した投資を行うことを示唆したものといえる。小麦など食糧価格の上昇はリスクとなるが、アメリカを代表する「コーラとハンバーガー」というライフスタイル、世界的商品に加え、コーヒーでもチェーン店をしのぐ存在感を目指す戦略を展開中だ。そして、既存店売上の好調は続いている。先に、指摘済みだが、同社の業績予想発表は常に慎重姿勢。7月頃に中間期業績予想を増額、そして、12月に入りようやく通期予想を増額するパターンだ。今期も、食糧価格の大幅上昇や食中毒など想定外のことが起きない限り、ここまで展開してきた経営姿勢で同パターンが踏襲されるとみている。そして、この日の日経報道が重なる。後は、まず目の前にある2月4日高値2026円をクリアすること。2023円にある200日移動平均線は突破したとおなじであり、次は、2039円にある75日線がポイントだ。加えて、あす、週足ベースで今年第1週以来の高値の週末を迎えれば、次のターゲットは2036円に控える26週線のみ。そして、昨年12月高値2150円、08年12月高値2170円奪取にはいっていく・・とのシナリオ通りいく?

◆3日の日経朝刊は直近の当欄露出度が高くなっているセルシード(7776)にからむ「再生医療」関連記事も報道した。同社は日本発の「細胞シート再生医療」の世界普及を推進するバイオベンチャー。同社取締役で東京女子医科大学の岡野光夫教授が初めて創生させた技術の細胞シート工学を基盤とする。記事は「岡野教授らが重症の心臓病患者の心筋に、自分の足の細胞から作った『細胞シート』を貼り付け機能を回復させる治療に成功した。普及に向けテルモ(4543)が臨床試験(治験)の申請を準備中だ」と伝えた。セルシードが日本よりも短期で上市が可能な欧米で展開しようとしているのと同様タイプだ。ようやく再来週に上場2年目入りの若い会社であり、思惑買いが入りやすく株価は乱高下するが、明日にむかって期待は十分。●1700円台の頑強な関門を突破した交換レンズ専業大手のタムロン(7740)は2000円台相場入りが目前となった!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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