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2007/08/20

◆週明けの日本市場、アジア・太平洋市場は連続安に歯止めがかかる相場となった。17日の米FRBによる公定歩合引き下げに伴う米国株の急反発が背景だ。アジア・太平洋開場16市場の星取表は15勝1敗(パキスタン)。香港・ハンセン指数が6%近い大幅上昇となったのを初め、中国・上海総合指数、台湾・加権指数、韓国・総合株価指数とも5%超の大幅上昇となった。東京市場はといえば、円が1ドル=114円台に入ったことも追い風となり、TOPIXが2.92%上げ1523ポイントで、日経平均株価が3.0%上昇の1万5732円で終った。ただ、積極的な買いが見られたのは朝方で、日経平均は後場早々に1万5940円までみて、上げ幅をやや縮小して終った。「いったん、歯止めがかかったというだけで、投資家は、米住宅ローンから派生した信用収縮への懸念が取り払われたという感触をまだ得ていない」からだ。

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◆この日、寄り付き前から見ていたのは、長期注目株の島津製(7701)、原子力関連で主力の東芝(6502)やトウアバルブ(6466・東2)と思惑株の木村化工(6378)、主力株では新日鉄(5401)の4銘柄。日経平均は日足陽線となったが、木村化が終日ストップ高カイ気配となり、大引けで比例配分、なお、ストップ高で371万株の買いを残し、東芝が陽線となったほかは、島津は7日ぶりに反発したものの、上げ幅を縮小し、6日連続日足陰線で終るなど、17日寄り付きに程遠い、恐る恐るの発進となった。このうち、トウアバルブが75日線を下値サポートラインとしており、木村化はあす21日にも25日線を突破する構えとなってほかは、東芝は75日線割れ、新日鉄、島津製は200日線割れのまま終った。■問題は、2日目以降の動き。まだまだ、信用収縮懸念がぬぐえず、戻り売りや、見切り売りが出やすくなっているなか、上昇に転じたという気持ちにさせてくれる展開が続くことが必要。

◆この日、本欄紹介銘柄でストップ高に買われたのは、アジアを中心に工業用ミシンが好調なJUKI(6440)が100円高の976円、会社側の弱気の業績予想が当ってしまうか、本欄などのように増額修正に向かうか判断が分かれている。が、25日線を上抜いての終値となったことで21日以降の相場に期待ができそうだ。●団塊世代の定年退職後の消費関連株として注目のタムロン(7740)は405円高の3380円、デジタル一眼レフカメラ市場の急拡大を背景に交換レンズが収益伸長をリードする。7日高値から31%の大幅下げの後で買いが入りやすくなっていた。高値更新へ向けた上昇相場復帰に期待●等方性黒鉛で世界トップの東洋炭素(5310)は、終日1000円高の1万170円ストップ高カイ気配が続き、比例配分となった。10日高値から46%の急落となっており買い戻しやリバウンド狙いの買いが流入した。●三愛石油(8097)は寄り付き直後に一時80円高の573円ストップ高をつけたものの、その後は上げ幅を大きく縮小する展開となってしまった。なかで、ここ目先相場で期待はJUKIとタムロンだが、さて・・。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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